2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

【新着本】双葉文庫2025年4月発売の新刊。Part 2

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2025年4月刊行の双葉文庫が本棚に加わりました!

Part 1に続いてご紹介するのは、馳月基矢さんの『義妹にちょっかいは無用にて(七)』、シリーズ累計35万部を突破した篠綾子さんの『花火 芝神明宮いすず屋茶話(二)』、そして無双流の使い手である黒木兵庫が藩内の悪を断つ、藤井邦夫さんの『新・御刀番 黒木兵庫 無双流介錯剣』の3作です。

今月の新刊7タイトルのうち、北方謙三さんと芝村凉也さんを除く5名の作家が、日本歴史時代作家協会賞(前身の歴史作家クラブ賞を含む)の受賞者です。
実力派ぞろいの作家陣による、新作の数々をお楽しみいただけます。

『義妹にちょっかいは無用にて(七)』

義妹にちょっかいは無用にて(7) (双葉文庫)馳月基矢(はせつき・もとや)
双葉社・双葉文庫

カバーデザイン:bookwall
カバーイラストレーション:Minoru

あらすじ
「一言もなく姿を消した人を思い続けるなど、馬鹿馬鹿しいことかもしれない」――そう思いながらも、理世は生涯縁談を断り、大平家の一員として働いて生きていくことを決心しました。将太がいなくなっても、泣くことはありませんでした。

一方、逐電した将太は、隠密として八丈島に渡り、流人・近藤富蔵との再会を果たしていました。
そして一年後、江戸に戻ってきた将太。彼の登場に、人々は驚きを隠せません。理世の反応は――?
叶わぬ恋に、自らも気づかなかった納得の結末。笑顔こぼれる完結巻です。

(カバー裏の説明文より抜粋・編集)

ここがポイント
帯には「堂々の完結!」の文字。シリーズ第7巻にして、いよいよ大団円を迎えます。

誰にも嫁がず、大平家の一員として医療の道を生きると決意した妹・理世。
兄・将太は家を出て以来、間宮林蔵のもとで隠密の修業を積み、八丈島で探索を行ってきました。
一年ぶりに江戸に戻った将太が、どのような成長を遂げているのかにも注目です。

一年ぶりに江戸に戻り、皆の前に姿を見せた将太の成長ぶりが楽しみです。

目次
第一話 君のいない日々
第二話 来てみりゃ八丈は情け島
第三話 狸退治
第四話 新たな縁

2025年4月12日 第1刷発行

本文238ページ
文庫書き下ろし

馳月基矢|時代小説ガイド
馳月基矢|はせつきもとや|時代小説・作家1985年、長崎県五島列島生まれ。京都大学文学部卒、同大学院修士課程修了。2019年、小学館第1回日本おいしい小説大賞に、「ハツコイ・ウェーブ!」(氷月あや名義)で最終選考に残る。2020年、文庫書き...

『花火 芝神明宮いすず屋茶話(二)』

芝神明宮いすず屋茶話(二)-花火 (双葉文庫)篠綾子(しの・あやこ)
双葉社・双葉文庫

カバーデザイン:bookwall
カバーイラストレーション:おとないちあき

あらすじ
六月半ばの暑い日、門前茶屋「いすず屋」の女将・おりくの幼馴染である花火師が、芝神明宮への願掛けに来た若い弟子を連れて店を訪れます。
女中のお蝶が話を聞くと、その弟子は十年ほど前に離れ離れになった父に、自作の花火を見てもらいたいのだと語ります。
その話を聞いた常連客の一柳の提案で、六月末日に茶屋の面々で両国へ花火見物に出かけることに――。
芝神明宮の門前茶屋を舞台に繰り広げられる、義理と人情あふれる時代小説。待望のシリーズ第2巻です。

(カバー裏の説明文より抜粋・編集)

ここがポイント
著者の篠綾子さんは、2017年に「更紗屋おりん雛形帖」シリーズ(文春文庫)で歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞。
さらに、2019年には『青山に在り』(KADOKAWA)で第8回日本歴史時代作家協会賞・作品賞を受賞されています。
本書の時代設定については明確に年号が示されていませんが、本文中に「四年前、水神祭の行われる五月二十八日、川開きと称して、両国で大掛かりな花火の打ち上げが行われた」(P.33)とあることから、物語は元文二年(1737年)頃が舞台であると推測されます。
芝神明宮の門前茶屋「いすず屋」に現れたのは、鍵屋の花火師・亮太とその弟弟子・悟助です。
悩みを抱える悟助に気づいた女中・お蝶は、自然と心を開かせ、そっと話を引き出していきます。悟助が語る過去とは、いったい――?
シリーズ第1巻『埋火』では、お蝶の秘められた過去も描かれていますので、未読の方はぜひ第1巻からお読みいただくことをおすすめします。

目次
第一話 夏の願掛け
第二話 蝶火
第三話 仔猫騒動
第四話 板橋花火見物

2025年4月12日 第1刷発行

本文299ページ
文庫書き下ろし

篠綾子|時代小説ガイド
篠綾子|しのあやこ|時代小説・作家埼玉県生まれ。東京学芸大学卒業。2001年、第4回健友館文学賞『春の夜の夢のごとく――新平家公達草紙』でデビュー。2005年、短編「虚空の花」で第12回九州さが大衆文学賞佳作受賞。2017年、『更紗屋おりん...

『新・御刀番 黒木兵庫 無双流介錯剣』

新・御刀番 黒木兵庫【ニ】-無双流介錯剣 (双葉文庫)藤井邦夫(ふじい・くにお)
双葉社・双葉文庫

カバーデザイン:泉沢光雄
カバーイラストレーション:朝江丸

あらすじ
水戸藩の若き勘定方・水谷左内が用部屋で刀を抜き、上役の和田喜左衛門を斬りつけて姿をくらまします。
御刀番頭の黒木兵庫は、目付頭・松木帯刀らとともに水谷の行方を追いますが、水戸藩主・徳川斉脩は公儀の目を恐れ、水谷を乱心者として密かに葬るよう命じます。
日頃は冷静な水谷が、なぜ上役に刃を向けたのか――。そして彼の真の目的とは?
黒木家に伝わる一子相伝の〈無双流〉の剣が、藩内に潜む悪を断ちます。人気シリーズ第2弾!

(カバー裏の説明文より抜粋・編集)

ここがポイント
前作『無双流仕置剣』では、水戸藩主・徳川斉脩の庶子を守るため、黒木兵庫が〈無双流〉の剣で藩内に潜む闇を断ちました。
今巻では、覚悟をもって刃傷に及んだ若き家臣の真相を追い、水戸藩に巣食う悪をあぶり出していきます。
義に生きる剣士・黒木兵庫の活躍にぜひご注目ください。

著者は、2019年に「新・秋山久蔵御用控」シリーズ(文春文庫)と「新・知らぬが半兵衛手控帖」シリーズ(双葉文庫)で、文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞された、書き下ろし時代小説の名匠です。

目次
第一話 無双流介錯剣
第二話 化けの皮
第三話 妖刀狩り
第四話 仇討人

2025年4月12日 第1刷発行

本文305ページ
文庫書き下ろし

藤井邦夫|時代小説ガイド
藤井邦夫|ふじいくにお|時代小説・作家1946年、北海道旭川生まれ。日本大学芸術学部卒業。テレビドラマの脚本家、監督を経て、2002年に作家デビュー。2019年、『新・秋山久蔵御用控』シリーズと『新・知らぬが半兵衛手控帖』シリーズで第8回(...

どの作品も、シリーズの魅力が凝縮された最新巻です。
歴史小説・時代小説ファンの皆様にはたまらないラインナップとなっています。
双葉文庫2025年4月の新刊紹介は、Part 1もあわせてご覧ください。