2025年2月刊行の双葉文庫が本棚に加わりました!
今月は、北方謙三さんの剣豪小説「日向景一郎シリーズ」の第2巻『降魔の剣』、風野真知雄さんの『新・若さま同心 徳川竜之助(八) 幽霊の春』はシリーズ最終巻、池波正太郎さんの『熊田十兵衛の仇討ち 本懐編』『熊田十兵衛の仇討ち 人情編』は名作短編集。特徴はいずれも、デザインを一新した新装版です。
佐々木裕一さんの『新・浪人若さま新見左近(十八) 世直し天狗』は絶好調の第18弾!
『降魔の剣 日向景一郎シリーズ(二)〈新装版〉』
カバーデザイン:高柳雅人
カバーイラスト:ゴトウヒロシ
あらすじ
孤高の剣士であった祖父から、日向流の剣を叩き込まれた日向景一郎。祖父の遺言に従い熊本の地で父を斬った彼は、腹違いの弟・森之助を育てることになる。江戸・向島の薬種屋の片隅に身を寄せながら、土をこね、焼き物を作る穏やかな日々を過ごしていたが、やがて薬種屋が扱う禁制品を巡る陰謀に巻き込まれていく。
痛みを和らげる効能を持つ一方で、強い依存性を引き起こす禁制品。その背後に潜む黒幕の影が、景一郎の平穏を脅かす。圧倒的な強さを誇る景一郎に襲いかかる一団の正体とは――!?
北方謙三が描く、伝説の剣豪小説シリーズ第2弾。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)
ここがポイント
「日向景一郎シリーズ」の大きな魅力のひとつは、圧巻の剣戟描写にあります。本作でも、景一郎が三十二人の刺客を相手に剣を振るう壮絶な場面が描かれています。瞬時に敵を両断する孤高の剣士の技、緊張感あふれる立ち合いの迫力を存分にご堪能ください。
目次
第一章 白日
第二章 かたち
第三章 茸
第四章 罅
第五章 淵
第六章 鬼
第七章 両断
解説 池上冬樹
2025年2月15日 第1刷発行
本文332ページ
『降魔の剣 日向景一郎シリーズ 1』(新潮文庫・2000年刊)を新装版刊行にあたり加筆修正したもの。
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『新・若さま同心 徳川竜之助(八) 幽霊の春〈新装版〉』
カバーデザイン:泉沢光雄
カバーイラスト:スカイエマ
あらすじ
霊岸島の町で、季節外れの幽霊騒ぎが続発。目撃されたのは、鎧兜姿の武者、薄幸そうな美しい女性、そして金色に光る猫の幽霊——。珍事件を扱うのはお手のものの徳川竜之助に、今回も捜査の依頼が舞い込む。
しかし調査の最中、なんと早桶の中から本物の女性の遺体が発見される。果たして、幽霊騒ぎの裏にはどのような真相が隠されているのか? 驚きの展開が待つ、傑作時代小説シリーズの新装版。堂々の最終巻!
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)
ここがポイント
御三卿の一つ、田安家の十一男坊・徳川竜之助は、南町奉行所の同心見習いとして不可思議な事件を次々に解決する「変な事件」専門の男。今回は、幽霊騒ぎの裏に隠された、本物の死体の謎に挑みます。
果たして竜之助の秘剣「風鳴の剣」は抜かれるのか? 波乱に満ちた最終巻をお見逃しなく!
目次
序章 偉大なる巨体
第一章 小さな盗み
第二章 バラしたか、丸ごとか
第三章 姫さま海へ
第四章 幽霊船
第五章 海の竜
2025年2月15日 第1刷発行
本文293ページ
本書は2014年11月、双葉文庫より刊行された作品の新装版です。
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『熊田十兵衛の仇討ち 本懐編』
カバーデザイン:田中和枝(フィールドワーク)
カバーフォト:akg-images/アフロ
あらすじ
父の仇・山口小助を討つべく旅に出た熊田十兵衛。しかし、幾年が過ぎても宿願は果たせず、次第に目を患ってしまう。やがて、十兵衛の視力が衰えていることを知った小助は、ある策略を巡らせるが……。(「熊田十兵衛の仇討ち」)
また、甲賀忍びの頭領・山中俊房に仕える小五郎は、かつて自ら討ち取ったはずの明智光秀が生きていると知らされ……(「首」)
池波正太郎が描く、珠玉の短編6編を収録。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)
ここがポイント
本書には、池波正太郎が昭和40年(1965年)から昭和43年(1968年)にかけて雑誌に発表した短編6編を収録。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の三大シリーズが始まる以前、池波正太郎が数多くの歴史・時代小説を手がけていた時期の作品です。
目次
鬼火
首
寝返り寅松
舞台うらの男
熊田十兵衛の仇討ち
仇討ち狂い
2025年2月15日 第1刷発行
本文270ページ
本作は2013年10月刊行の同名作品の新装版です。
![](https://www.jidai-show.net/wp/wp-content/uploads/2018/07/4101157316-160x90.jpg)
『熊田十兵衛の仇討ち 人情編』
池波正太郎
双葉社・双葉文庫
カバーデザイン:田中和枝(フィールドワーク)
カバーフォト:akg-images/アフロ
あらすじ
盗賊・雲霧仁左衛門の子分である州走の熊五郎に、目明かしの夫を殺されたお延。ある日、彼女の茶店に旅の男が訪れ、一晩泊めることに。やがて二人は深い仲になるが、お延は男の体の特徴が逃亡中の熊五郎とそっくりであることに気づき……(「熊五郎の顔」)
また、敵持ちの小平次は、旅籠で出会ったあばた面の浪人の名を名乗るようになるが……(「あばた又十郎」)
池波正太郎が描く、傑作短編5編を収録。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)
ここがポイント
本書には「熊田十兵衛の仇討ち」は収録されていません。もともとは1996年に短編11編を収録した単行本として刊行され、その後、新書、文庫として再出版。2013年の新装版刊行時に、『本懐編』と『人情編』に分冊されました。
このような出版形態は珍しく、池波正太郎の作品が長く愛され続けている証とも言えるでしょう。
目次
熊五郎の顔
あばた又十郎
喧嘩あんま
おしろい猫
顔
2025年2月15日 第1刷発行
本文250ページ
本作は2013年10月刊行の同名作品の新装版です。
![](https://www.jidai-show.net/wp/wp-content/uploads/2018/07/4101157316-160x90.jpg)
『新・浪人若さま新見左近(十八) 世直し天狗』
カバーデザイン:長田年伸
カバーイラストレーション:室谷雅子
あらすじ
商人や武家を狙った辻斬りが江戸を騒がせていた。白装束に白い天狗の面をつけた賊は“白天狗”と呼ばれ、巷の話題となっている。
噂を耳にした新見左近は、白天狗の正体と目的に興味を抱くが、やがて親友・泰徳が営む岩城道場の門弟のひとりが白天狗の一味であることが判明。その調査を進めるうちに、白天狗一味の背後に潜む驚くべき陰謀と、意外な大物の悪事が明らかになる――。
葵一刀流の秘剣が悪を斬る! 大人気時代小説シリーズ、待望の第十八弾!
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)
ここがポイント
浪人若さま新見左近こと、後の徳川家宣を主人公とする痛快時代小説。「決定版」全14巻に続き、「新・浪人若さま」シリーズも第18巻を数えるロングセラー作品です。
2つのシリーズを合わせた累計発行部数は140万部を突破。その人気の秘密は、主人公が後の第六代将軍という名君でありながら、市中に繰り出し、葵一刀流の秘剣をふるって悪を討つという、爽快な時代活劇にあります。
目次
第一話 秘里の女
第二話 怪盗白天狗
第三話 快剣! 斬鬼流
第四話 世直し天狗
2025年2月15日 第1刷発行
本文266ページ
本作は2013年10月刊行の同名作品の新装版です。
![](https://www.jidai-show.net/wp/wp-content/uploads/2022/01/4041069947-160x90.jpg)