『万事オーライ 別府温泉を日本一にした男』|植松三十里|PHP文芸文庫
2025年2月11日から2月20日に刊行予定の文庫新刊情報として、 「2025年2月中旬の新刊(文庫)」を公開いたしました。
今回、特に注目したいのは、植松三十里(うえまつ・みどり)さんの歴史小説**『万事オーライ 別府温泉を日本一にした男』**です。
本作は、大正から昭和にかけて別府温泉を日本一にした「別府観光の父」油屋熊八の波瀾万丈の生涯を描いた歴史小説です。
著者について
植松三十里さんは、新田次郎文学賞や中山義秀文学賞を受賞された歴史小説家です。
これまで多数の作品を発表されており、その多くが、大きな功績を残しながらも歴史の中で過小評価されてきた人物に光を当て、史料を丹念に読み解き、ドラマチックな物語へと昇華させることで再評価の機会を提供してきました。
あらすじ
宇和島の米穀商の息子として生まれた油屋熊八は、株で財を成すものの、日清・日露戦争後の株価の動向を読み誤って大損し、財産を失う。再起を懸けてアメリカへ渡るも成果を得られず、失意の中、四十八歳で大分県別府に宿屋を開業したことから、彼の第二の人生が始まる。
地元の反対や資金集めといったさまざまな困難を、「万事オーライ」の精神と柔軟なアイデアで乗り越え、仲間や妻とともに別府温泉を日本一の観光地へと導いた、実在の人物を描く歴史長編。(『万事オーライ 別府温泉を日本一にした男』(PHP文芸文庫)Amazonの紹介文より抜粋・編集)
本書について
本書が単行本として刊行されたのは2021年9月でした。当時、「コロナに負けずに頑張っている観光業に携わる皆さまにぜひ読んでいただきたい」とサイトに書いたことを思い出しました。
現在、コロナ禍から完全に回復し、海外からの観光客の急増による「オーバーツーリズム」が問題視される状況となっています。こうした今だからこそ、本作を改めて読むことで、観光業のあり方について新たな視点やヒントを得ることができるかもしれません。
単行本『万事オーライ 別府温泉を日本一にした男』のレビュー
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今回ご紹介した本
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