『深川あやかし屋敷奇譚』|笹目いく子|アルファポリス文庫
2025年2月1日から2月10日に刊行予定の文庫新刊情報として、 「2025年2月上旬の新刊(文庫)」を公開しました。
今回特に注目したいのは、**期待の大型新人・笹目いく子(ささめ・いくこ)さんの時代小説『深川あやかし屋敷奇譚』**です。
著者について
笹目いく子さんは、2022年にアルファポリス第8回歴史・時代小説大賞で「調べ、かき鳴らせ」にて大賞を受賞し、2024年に『独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖』と改題してデビューしました。
本作『深川あやかし屋敷奇譚』は、同賞の特別賞を受賞した作品です。
同じ回の選考で、一人の作家が大賞と特別賞の両方を異なる作品で受賞するのは史上初の快挙となりました。
また、笹目さんは崎いく子名義で応募した短編「東風吹かば」にて、第101回オール讀物歴史時代小説新人賞の最終候補にも選ばれています。
あらすじ
大店の放蕩次男坊・仙之助は、怪異に目がない変わり者。彼の住む深川の屋敷には、いわく因縁付きの「がらくた」ばかりが集まっていた。
呪いも祟りも信じない女中のお凛は、仙之助の酔狂に呆れながらも、今日も奇妙な品々の謎解きに付き合わされる。
――自ら火を出す呪われた振袖、ひとりでに歩き出す市松人形、飼い主に不幸をもたらす猫、そして、無惨に打ち捨てられた遺骸のそばに現れるあやかし・以津真天(いつまで)。
これは怪異か、それとも誰かの策謀か――?
ミステリーと怪異が絡み合う、江戸あやかしミステリーの最高峰、ここに誕生!(『深川あやかし屋敷奇譚』(アルファポリス文庫)Amazonの紹介文より抜粋・編集)
関連書籍の紹介
『独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖』は、大火で孤児となった少年と、三味線の師匠にして剣の遣い手・久弥を主人公に描く、血沸き肉躍るアクション時代小説です。
一方、『深川あやかし屋敷奇譚』は、大店の次男坊と女中がバディとなり、江戸の怪異の謎を解くミステリー。全く異なるテイストの時代小説を楽しめる作品となっています。
「鯖猫長屋ふしぎ草紙」シリーズのサバのような美猫も気になります。