『日本橋恋ぞうし おるうの嫁入り』|馳月基矢|時代小説文庫
2024年11月21日から11月30日にかけて刊行される文庫新刊として、「2024年11月下旬の新刊(文庫)」の情報を公開しました。
今回注目するのは、馳月基矢(はせつき・もとや)さんによる時代小説、『日本橋恋ぞうし おるうの嫁入り』です。
著者は、2020年に『姉上は麗しの名医』でデビューし、同作で第9回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろし新人賞を受賞されました。
その後、「義妹にちょっかいは無用にて」(双葉文庫)や「蛇杖院かけだし診療録」(祥伝社文庫)などのシリーズ作品を発表し、現在注目を集める時代小説家の一人です。
あらすじ
武家出身の美鳥は、実家の三津瀬家を救うため、「おるう」と名を変えて身分を偽り、骨董商を営む佐久良屋に嫁ぐことになります。夫の燕七は端整な顔立ちで優しい性格ですが、なぜかおるうには遠慮がちで冷たく接します。そんなある日、店先に現れた乱暴者をおるうが小太刀術で撃退。奉公人を救ったことをきっかけに、店の人々に馴染んでいきます。そして、おかみとしての新しい生活を歩み始めるおるう。訳あって結婚した夫婦が次第に心を通わせていく姿を描いた、心温まる恋愛時代小説です。
(『日本橋恋ぞうし おるうの嫁入り』(時代小説文庫)Amazon紹介文より編集)
武家の出身でありながら商家に嫁ぎ、おかみとして妻として、奮闘するおるうの姿に心を惹かれます。夫婦の心の機微を描く、キュンとする物語を期待しています。恋愛時代小説ファンには必見の一冊です。
■今回ご紹介した本
馳月基矢|時代小説ガイド
馳月基矢|はせつきもとや|時代小説・作家 1985年、長崎県五島列島生まれ。 京都大学文学部卒、同大学院修士課程修了。 2019年、小学館第1回日本おいしい小説大賞に、「ハツコイ・ウェーブ!」(氷月あや名義)で最終選考に残る。 2020年、...