『とりもの 〈謎〉時代小説傑作選』 『神隠し 町医・栗山庵の弟子日録(二)』 『京都くれなゐ荘奇譚(五) 呪いは月夜に恋い惑う』
2024年11月のPHP文芸文庫新刊『とりもの〈謎〉時代小説傑作選』が本棚に加わりました。文芸評論家の細谷正充さんが編纂した時代小説アンソロジーです。(2024/11/16追記)
11月のPHP文芸文庫の新刊2冊が本棚に加わりました。文庫書き下ろし時代小説の俊英による「町医・栗山庵の弟子日録」シリーズ第2作と、『後宮の烏』の著者による呪術幻想譚シリーズの第5弾です。
とりもの 〈謎〉時代小説傑作選
細谷正充
PHP研究所・PHP文芸文庫
装丁:芦澤泰偉+明石すみれ
装画:卯月みゆき
本シリーズはさまざまなテーマでこれまで15タイトルが刊行され、累計発行部数50万部を超える人気シリーズです。本書はその第16弾として、文芸評論家の細谷正充さんによって選び抜かれた、新鋭からベテランまで5人の女性作家による捕物小説を集めました。第1回警察小説新人賞を受賞した麻宮好(あさみや・こう)さんによる「庚申待」は、本作のために書き下ろされた新作です。
あらすじ
浪人の新九郎が、人殺しの罪で捕縛されてしまう。彼の無実を信じる長屋の住人たちは、それぞれの特技を生かして奔走するが……「抜けずの刀」(西條奈加)。また、男たちの髷が次々と切り取られるという奇妙な事件が発生。その意外な真相とは……「だんまり」(近藤史恵)。江戸を舞台に起こる事件を解決し、犯人を追う同心や岡っ引き、さらに市井の人々を描いた、時代ミステリのアンソロジーです。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)
目次
雪花菜 梶よう子
庚申待 麻宮好
寿限無 浮穴みみ
だんまり 近藤史恵
抜けずの刀 西條奈加
解説 細谷正充
2024年11月21日 第1版第1刷
本文312ページ
文庫オリジナル編集
神隠し 町医・栗山庵の弟子日録(二)
知野みさき
PHP研究所・PHP文芸文庫
装丁:芦澤泰偉+明石すみれ
装画:山本祥子
凛は元津藩藩士の娘。家族を死に追いやった敵を追って江戸に出て、元伊賀者の町医者・千歳と出会い、弟子になります。千歳の一番弟子で男装の少女・佐助と三人が織りなす、医療時代小説の第2弾です。
あらすじ
身寄りのない凛は、元忍びで腕の良い町医者・千歳に弟子入りし、先輩弟子である隻腕の男装少女・佐助とともに学びを深めていく。佐助は、人買いに売られた過去から逃れるため少年のふりをしているが、凛もまた秘密を抱えており、深入りすることはできないでいた。そんな中、佐助に似た行方不明の息子を捜しているという若い武士が栗山庵を訪ねてくる――。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)
目次
第一話 秋雨
第二話 指切
第三話 神隠し
2024年11月21日 第1版第1刷
本文263ページ
文庫書き下ろし
京都くれなゐ荘奇譚(五) 呪いは月夜に恋い惑う
白川紺子
PHP研究所・PHP文芸文庫
装丁:こやまたかこ
装画:げみ
「千年蠱(せんねんこ)」の呪いにより、「二十歳まで生きられない」と言われて育った澪は、京都の蠱師の下宿屋「くれなゐ荘」に暮らし、高校に通う巫女。古代から転生を繰り返す「千年蠱」として生まれ変わった高校生・凪高良と出会い、互いに惹かれ合う。澪は、蠱師たちと協力し邪霊を祓いながら、呪われた運命を変えようとするが……。呪術×転生×ファンタジーのシリーズ第5弾。
あらすじ
謎の少年・高良を生かし、自らも生き延びる道を模索する澪に、一筋の光明が見えてくる。もし「千年蠱」の呪いを別のものに転化できれば、高良を死なせずにすむかもしれない――。澪の言葉に希望を見出した高良は、何かを決意し、澪のもとを去る。兄の漣や仲間たちが見守る中、難題に果敢に挑む澪だが……。人気の呪術幻想譚シリーズ第5弾。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)
目次
だいうすの庭
呪いは月夜に恋い惑う
龍田姫
番外編 赤い影
2024年11月21日 第1版第1刷
本文68ページ
文庫書き下ろし