『気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三)』|宮部みゆき|PHP研究所
宮部みゆきさんの『気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三)』(PHP研究所)を本棚にお迎えしました。
本作は、岡っ引き見習いの北一と、謎めいた相棒・喜多次が活躍する「きたきた捕物帖」シリーズの第3巻です。
千吉親分の文庫屋が火事になる事件を描いた「気の毒ばたらき」、そして三十年前の新妻殺害事件の真相を追う「化け物屋敷」という、中編2話が収録されています。
万作・おたま夫婦が継いだ千吉親分の文庫屋が、放火により火事になった――。
下手人は、台所女中のお染だというが、親分の家でお染に世話になった北一は信じられず、その疑いを晴らすべく奔走する。
さらに、焼け出された人たちが過ごす仮住まいでも事件が起きていた……。
そんななか迎えた新しい年。北一は、ある事をきっかけに、三十年近く前に起きた、貸本屋・村田屋治兵衛の妻殺害事件の真相を明らかにしようと決意する。もちろん、湯屋の釜焚きをしている相棒・喜多次の協力は欠かせない。二人は、この難事件を解決することができるのか。(『気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三)』Amazonの紹介文より)
頓死した文庫屋の千吉親分の子分の中で、いちばん下の下の下の子分であった北一が、深川に住まう人々に助けられて、成長していく物語。
謎解きと怪異、そして人情が見事に交錯するこの第3巻。ワクワクが止まりません。
2024年12月20日まで、「きたきた捕物帖」シリーズの新刊発売を記念した読者プレゼントキャンペーンも実施中! ファンは要チェックです。
発売中の『文蔵 2024.11』(PHP文芸文庫)の特集は、宮部みゆき「きたきた捕物帖」の世界。
あわせて読まねばと思います。
気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三)
宮部みゆき
PHP研究所
2024年10月29日第1版第1刷発行
装幀:こやまたかこ
画:三木謙次
●目次
第一話 気の毒ばたらき
第二話 化け物屋敷
本文475ページ
初出:
「気の毒ばたらき」 月刊文庫「文蔵」(2022年9月号~2024年1・2月号)に連載されたものを加筆修正したもの。
「化け物屋敷」は書き下ろし。
■今回取り上げた本