「時代小説●2024年9月中旬の新刊情報（文庫）」をアップ

『蟷螂の城　定廻り同心新九郎、時を超える』｜山本巧次｜光文社文庫

2024年9月11日から9月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2024年9月中旬の新刊（文庫）」を掲載しました。

今回は、山本巧次さんの時代小説、『蟷螂の城　定廻り同心新九郎、時を超える』に注目しています。

中の人（理流）は、本書巻末の解説を書かせていただきました。
ということで、一足先にゲラの段階で読ませていただいて以来、本書を推しています。

江戸町奉行所の同心・瀬波新九郎は、これまで度々江戸の世界から戦国時代へとタイムスリップさせられ、行った先で難題を解決してきた。久しぶりにゆったりとして日々を送っていた新九郎は、志津との祝言に向けて思いを募らせていた。と、そこに、急遽、問題が持ち上がる。志津の父・上谷畿三郎は作事奉行の下吏を務めているが、畿三郎の持つ脇差に入っている家紋が不届きだと讒言を受け、謹慎させられてしまったのだ。もはや祝言を行うどころではない。そこで、言いがかりをつけたと思しき人物の周辺を調べることにしたのだが、そんな折に、またも時空を飛び越えてしまった。辿りついた先は、なんと関ヶ原の合戦直後の戦場近くの場所だった……。度肝を抜かれる面白さの超異色歴史時代小説！好評につき、シリーズ第三弾を書下ろしで刊行！

（『蟷螂の城　定廻り同心新九郎、時を超える』（光文社文庫）Amazonの紹介より）

本書は第1作『鷹の城』、第2作『岩鼠の城』に続く、第3作。江戸の奉行所定廻り同心が時を超えて戦国時代にタイムスリップして、得意の捕物でご先祖様を助けるという設定が秀逸な時代小説です。

「八丁堀のおゆう」シリーズで、タイムトラベルをテーマに様々な事件と見事な解決を見せてくれた著者が、本シリーズの今後の巻で、どの時代にタイムスリップし、どのような物語を紡いでいくのか妄想しただけでワクワクしてくる。知られざる歴史とともに、不可解な事件や鮮やかな謎解きが詰まった上質なミステリーを味わいたい。

（解説より）<

ぜひ、書店で手に取ってください。