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「時代小説★2024年8月の新刊情報(単行本)」をアップ

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『二月二十六日のサクリファイス』|谷津矢車|PHP研究所

二月二十六日のサクリファイス2024年8月1日から8月末日の間に、単行本(ソフトカバー含む)で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2024年8月の新刊(単行本)」を掲載しました。

今月の新刊では、谷津矢車(やつやぐるま)さんの『二月二十六日のサクリファイス』(PHP研究所)に注目してみました。

本書は、昭和11年(1936)2月26日から2月29日に発生した日本のクーデター事件「二・二六事件」を描いた歴史小説です。

侍従武官長として天皇に近侍している本庄繁陸軍大将を義父に持ち、蹶起した青年将校ともつながっていた山口一太郎大尉。二・二六事件の重要容疑者である彼の調査を憲兵隊員・林逸平が任せられるも、なぜか戒厳司令部参謀・石原莞爾が協力すると言い出してきた。獄中でも、ストーブのある部屋での兵器の開発を許される山口を取り調べるも――。
正義とは何か、国家としての大義はどこにあるのかを鋭く突き付ける、著者渾身の勝負作!

(『二月二十六日のサクリファイス』Aazon内容紹介より)

石原莞爾とともに事件の捜査をすることになった憲兵隊員林逸平を通して軍や国家の“歪み”を描き出している昭和時代小説。
二・二六事件の“真の犠牲(サクリファイス)”は誰だったのか、を解き明かす、著者の新境地です。

90年近く前に日本を震撼させた事件ですが、太平洋戦争、平成、令和と時代が流れていく中で風化していった歴史でもあります。
戦争を振り返る8月、もっとこの事件についても関心を持ってよいのではないかと思いました。

二・二六事件を描いた歴史時代小説では、植松三十里さんの『雪つもりし朝 二・二六の人々』(KADOKAWA)もおすすめです。

時代小説★2024年8月の新刊情報(単行本)
単行本★時代小説新刊情報|2024年8月の新刊(1日→末日) 2024年8月1日から8月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書、古典日本文学の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介...

■今回取り上げた本


谷津矢車|時代小説リスト
谷津矢車|やつやぐるま|時代小説・作家 1986年、東京都生まれ。駒澤大学文学部歴史学科考古学専攻卒業。 2012年、「蒲生の記」で第18回歴史群像大賞優秀賞受賞。 2018年、『おもちゃ絵芳藤』で第7回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞。 ■...