6月13日(水)、第171回直木三十五賞(公益財団法人日本文学振興会主催)の候補作品5作品がx(旧Twitter)で発表されました。
歴史時代小説のカテゴリーに入れられる作品では、岩井圭也さんの『われは熊楠』(文藝春秋)が候補作に選ばれました。
慶応3年、南方熊楠は和歌山に生まれた。
人並外れた好奇心で少年は山野を駆け巡り、動植物や昆虫を採集。百科事典を抜き書きしては、その内容を諳んじる。洋の東西を問わずあらゆる学問に手を伸ばし、広大無辺の自然と万巻の書物を教師とした。
希みは学問で身をたてること、そしてこの世の全てを知り尽くすこと。しかし、商人の父にその想いはなかなか届かない。父の反対をおしきってアメリカ、イギリスなど、海を渡り学問を続けるも、在野を貫く熊楠の研究はなかなか陽の目を見ることがないのだった。
世に認められぬ苦悩と困窮、家族との軋轢、学者としての栄光と最愛の息子との別離……。
野放図な好奇心で森羅万象を収集、記録することに生涯を賭した「知の巨人」の型破りな生き様が鮮やかに甦る!(amazon.co.jpの内容紹介より)
明治から昭和前期にかけて活躍した、博物学者で生物学者で民俗学者の南方熊楠(みなかたくまぐす)の生涯を描いた歴史小説です。
受賞作が決まる前に、『われは熊楠』を読んでみたいと思います。
今回の候補作は以下の通りです。
青崎有吾『地雷グリコ』(KADOKAWA) 初候補
麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』(文藝春秋) 初候補
一穂ミチ『ツミデミック』(光文社) 3回目
岩井圭也『われは熊楠』(文藝春秋) 初候補
柚木麻子 『あいにくあんたのためじゃない』(新潮社) 6回目
選考会は7月17日(水)に都内にて開催されて受賞作が決まります。
★2024年7月20日追記
第171回直木賞の選考委員会が2024年7月17日(水)都内にて開催され、一穂ミチさんの「ツミデミック」が受賞作に決まりました。
一穂さん、および関係者のみなさん、おめでとうございます!
出典:
■今回取り上げた本