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東京新聞で、千葉ともこさんの『火輪の翼』を紹介

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『火輪の翼』|千葉ともこ|文藝春秋

火輪の翼3月30日(土)の東京新聞朝刊(中日新聞は3月31日)の読書面の「推し時代小説」のコーナーで、おすすめの時代小説を紹介させていただきました。
「推し時代小説」は、旬のおすすめの作品を紹介していくコーナーです。

今回、紹介したのは、千葉ともこさんの『火輪の翼(かりんのつばさ)』(文藝春秋)


東京新聞2024年3月30日朝刊「推し時代小説」

松本清張賞受賞作『震雷の人』でデビューし、第2作『戴天』では日本歴史時代作家協会賞新人賞を受賞し、着実に進化を続ける著者。待望の第3作は、前2作と同じ中国唐の時代の安史の乱をテーマにしています。

乱の首謀者安禄山とその部下史思明の姓を取って名付けられた、安史の乱(755年~763年)は、一説には世界最大の死者を出した戦乱で、当時の唐の人口の三分の二にあたる3600万人が減ったともいわれています。

いずれにしても途方もない数の犠牲者を出し、膨大な人々の運命を変えた出来事であることは間違いありません。

ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ・イスラエル戦争など、戦争のニュースがメディアに溢れている今。戦争がある時代を生きる私たちに、戦いをいかにして終わらせるのか、その一つの答えを示しています。

ちなみに、三部作は同じ安史の乱を扱っていても、描かれている時代が少しずつ違っていて、登場人物も違っている、単独の作品なので、どの順番に読んでも楽しめるようになっています。

中国史最大の戦乱、安史の乱を終わらせようとした勇者たち
『火輪の翼』|千葉ともこ|文藝春秋 最近、ニュースで戦争のことが報道されない日がなく、人の欲深さと愚かさに悲しくやるせない気持ちになります。 一日も早く戦争が終わって平和な日々がきてほしいと願わずにいられません。戦争は始めるよりも終わらせる...

■今回取り上げた本



千葉ともこ|時代小説ガイド
千葉ともこ|ちばともこ|時代小説・作家 1979年、茨城県生まれ。筑波大学日本語・日本文化学類卒業。 2020年、『震雷の人』で、第27回松本清張賞を受賞しデビュー。 2022年、『戴天』で、第11回日本歴史時代作家協会賞新人賞受賞。 時代...
東京新聞掲載「推し時代小説」バックナンバー
東京新聞(中日新聞)読書欄「推し時代小説」コーナーの紹介 東京新聞・土曜日(中日新聞は日曜日)の読書欄「推し時代小説」のコーナーを、細谷正充さん、内藤麻理子さんらと順番に担当しています。