『菊乃、黄泉より参る! よみがえり少女と天下の降魔師』|翁まひろ|角川文庫
2023年4月21日から4月30日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2023年4月下旬の新刊(文庫)」を掲載しました
今回は、GW直前ということもあってか出版点数が抑えめです。
注目の一冊は、角川文庫から刊行される、翁まひろ(おきなまひろ)さんの時代ファンタジー、『菊乃、黄泉より参る! よみがえり少女と天下の降魔師』です。
本書は、2022年、第8回角川文庫キャラクター小説大賞で、大賞と読者賞をダブル受賞して、この度、文庫でデビューしました。
同賞からは、大塚已愛さん(第4回大賞)、沙川りさ(第5回優秀賞)、小野はるか(第6回大賞/読者賞)らを、キャラクター小説などで現在活躍されている作家を輩出しています。
時は5代将軍・徳川綱吉公亡きあとの江戸時代。
男勝りで正義感あふれる武家の女・菊乃は、病によって享年28で世を去るも何も未練はなかった。
――はずだったのだがその15年後、7歳の姿で江戸の町に黄泉(よみ)がえってしまった!
年相応にすぐ腹が減り眠くなり、ふとしたことですぐゆるんでしまう涙腺とは裏腹に、体はなぜか身に覚えのない怪力と験力を宿していた。
菊乃はひょんなことから、天下の降魔師を名乗る、整った顔だがどこか「騙り」めいたところのある破戒僧・鶴松(つるまつ)に出会いその力を見込まれ、自身の成仏の方法を探してもらう代わりに、日本橋の薬種問屋に出るという獣の化け物退治を手伝うことに。
同時に、生前幼くして死に別れた息子・善太郎と再会するが、旗本の嫡男のはずの息子はなぜか浪人に身をやつしていて……?(『菊乃、黄泉より参る! よみがえり少女と天下の降魔師』(角川文庫)Amazonの内容紹介より)
少女とイケメンの破戒僧がバディとなって、化け物退治をする、大江戸怪異譚。
ユニークな組合せと軽妙な会話が楽しめて、とことん痛快でほろりと泣かされる、江戸の人情と怪異退治が楽しめる一冊です。
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『菊乃、黄泉より参る! よみがえり少女と天下の降魔師』(翁まひろ・角川文庫)