北条義時や政子、梶原景時ら、鎌倉殿の時代を彩った人物たちを描いた短編集『炎環』で、1965年に直木賞を受賞した歴史小説家、永井路子(ながいみちこ)さんが、1月27日に老衰のため死去されました。享年97歳。
東京生まれながら、茨城県古河市で育ち、茨城県立古河高等女学校(現・茨城県立古河第二高等学校)卒業し、東京女子大学国語専攻部を卒業されました。
「古河文学館」には、蔵書や資料などが保管・展示されています。
1982年、『氷輪』で第21回女流文学賞。
1984年、第32回菊池寛賞、第33回神奈川文化賞。
1988年、『雲と風と』ほかで第22回吉川英治文学賞。
2009年 、『岩倉具視』で毎日芸術賞。
古代から中世を舞台にした歴史小説や、戦国時代を女性の目線で描いた歴史小説で、多くの読者を魅了しました。女流文学者ということばがよく似合う作家さんでした。
1979年のNHK大河ドラマ「草燃える」は、永井さんの『北条政子』『炎環』『つわものの賦』『相模のもののふたち』『絵巻』などを原作にしていました。昨年(2022年)「鎌倉殿の13人」で鎌倉時代にスポットがあたり、久しぶりに「草燃える」も注目されたのはうれしいことでした。
心よりお悔やみ申し上げます。
出典:
エラー|NHK NEWS WEB
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『炎環』(永井路子・文春文庫)