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小説現代2023年1・2月号は令和に蘇る「仕掛人・藤枝梅安」

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『小説現代 2023年1・2月合併号』|講談社

『小説現代 2023年1・2月合併号』『小説現代 2023年1・2月合併号』(講談社)を入手しました。

『小説現代 2023年1・2月合併号』の特集は、令和に蘇る「仕掛人・藤枝梅安」 です。
池波正太郎さんの生誕100年と映画化決定を記念しての企画です。
映画で主演する豊川悦司(藤枝梅安)さんと片岡愛之助(彦次郎)が表紙を飾り、巻頭インタビューにも登場しています。

梅安の大ファンの京極夏彦さんと貫井徳郎さんの対談も楽しめました。

池波さんが語る、人気シリーズの誕生秘話など裏ばなしを収載した「梅安こぼればなし」が懐かしくて読み込んでしまいました。
池波本の名ガイドである、文筆家の佐藤隆介さんが聞き書き・構成をされていました。
佐藤さんは、私が時代小説に興味をもつきっかけを下さった恩人の一人です。

なお、この特集は1999年生まれの新入社員が担当されたとのこと。
若い目で、梅安の世界をとらえ直してくれています。

映画「仕掛人・藤枝梅安」サイト|時代劇パートナーズ

映画「仕掛人・藤枝梅安」公式サイト
池波正太郎生誕100年豊川悦司主演映画「仕掛人・藤枝梅安」二部作2023年2月3日・4月7日連続公開

2023年のNHK大河ドラマの主人公徳川家康の生涯をテーマにした、掌編特集「そのとき、家康はどうした!?」も今回、どうしても読みたかった企画です。

矢野隆さん、風野真知雄さん、砂原浩太朗さん、吉森大祐さん、井原忠政さん、谷津矢車さん、上田秀人さん、松下隆一さん、永井紗耶子さん、山本巧次さん、門井慶喜さん、小栗さくらさん、稲田幸久さんという、13人の今、歴史時代小説界をリードする作家たちの競演が楽しめます。

家康を主人公に描く短編は、実は長編ほど多くはありませんが、さらに短くすぐに読める掌編の形ですぐに読める形となっているところも面白い狙いです。
ドラマの放送前の予習にぴったりです。

本誌の掘り出し物は、松下隆一さんの時代小説「侠(きゃん)」。
江戸で蕎麦屋を営む、余命いくばくもない老人を主人公に描く人情物。
3大時代小説書評家の縄田一男さん、細谷正充さん、末國善己さんが、泣ける時代小説として絶賛しています。

読みどころがいっぱいで、年末のアメ横で、あれもこれもつけてもらって得をしたような気分です。

■Amazon.co.jp
『小説現代 2023年1・2月合併号』(講談社)
『新装版・殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)』(池波正太郎・講談社文庫)