『あしでまとい 御城下の秘技』|井戸正善|アルファポリス文庫
2022年10月21日から10月31日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2022年10月下旬の新刊(文庫)」を掲載しました
今回は、第11回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろし新人賞受賞者の筑前助広さんを輩出したアルファポリス文庫の新刊に注目。井戸正善(いどまさよし)さんの文庫書き下ろし時代小説、『あしでまとい 御城下の秘技』を取り上げてみました。
床に臥せる隠居武士、空閑政頼のもとに旧友が大金を手に老中藤岡伊織の暗殺を依頼しにきた。最初は断ろうとした政頼だったが、空閑家を継いだ義息子の陽一郎がその暗殺対象である藤岡の護衛に抜擢されたと聞き、考えが変わる。陽一郎に遺す金を手に入れるために暗殺の依頼を成功させ、さらには護衛の陽一郎に手柄を立たせる。そんな無理難題をやり遂げるための策を講じた政頼は、陽一郎に自身が受け継いだ秘技『無明』を伝授することに決める。――刃が自分に向くと覚悟して。
(『あしでまとい 御城下の秘技』(アルファポリス文庫)Amazonの内容紹介より)
著者は、本書でアルファポリス第7回歴史・時代小説大賞を受賞しました。
同賞は、ライト層でも入りやすい読み味の時代小説から本格的な歴史長編まで多種多様、過去最高の492作の応募から、完成度の高い情感あふれる物語が評価されて大賞に選ばれたそうです。
また、アルファポリス第4回歴史・時代小説大賞受賞した鵜狩三善(いかりみつよし)さんの最新作『秘剣 梅明かりなまけ侍 佐々木景久』、第6回歴史・時代小説大賞江戸グルメ賞受賞の千川冬(せんかわとう)さんの「料理おやぶん」シリーズの第2弾『料理屋おやぶん 迷い猫のあったかお出汁』も同時に発売されます。
恐るべしアルファポリス。続々と新しい時代作家を生み出し、文庫書き下ろし歴史・時代小説の「虎の穴」って感じがします。
■Amazon.co.jp
『谷中の用心棒 萩尾大楽 阿芙蓉抜け荷始末』(筑前助広・アルファポリス文庫)
『あしでまとい 御城下の秘技』(井戸正善・アルファポリス文庫)
『秘剣 梅明かり なまけ侍 佐々木景久』(鵜狩三善・アルファポリス文庫)
『料理屋おやぶん 迷い猫のあったかお出汁』(千川冬・アルファポリス文庫)