『大名倒産 上・下』|浅田次郎|文春文庫
2022年9月1日から9月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2022年9月上旬の新刊(文庫)」を掲載しました
今回は、文春文庫から刊行される、浅田次郎さんの長編時代小説、『大名倒産 上・下』を取り上げてみました。
260年の泰平の間に、積もり積もった借金はなんと25万両!
この世のものとは思えぬ負債を知った長男はショックで急死してしまった。
丹生山松平家12代当主は、次男三男を飛び越えて庶子の
四男・小四郎に後を継がせて隠居すると、
ひそかに「大名倒産」の準備を進め……何も知らずに大名家の家督を継いでしまった21歳の
小四郎、糞がつくほどの真面目さ誠実さを武器に
なんとか倒産を防ごうと必死の「経営再建」に乗り出すが。参勤行列を整える金にも困窮つつ
三万石の御領国・丹生山へ初のお国入りをした小四郎は
倹約また倹約、殖産産業の鮭の養殖、国家老も商人も巻き込んで
なりふり構わぬ金策。しかし焼け石に水…
健気な若殿の大逆転はなるのか。(『大名倒産 上』(文春文庫)Amazonの内容紹介より)
財政破綻した前途多難な大名家を継いだ若殿の奮闘を描く、涙と笑いのエンターテインメント時代小説。
貧乏神に、七福神も参戦するドタバタ劇、小四郎による、越後・丹生山松平家の経営再建の物語は、夏の疲れを吹っ飛ばしてくれるような爽快感があります。
本日のYahoo! ニュースに、『大名倒産』が2023年に映画化されるという記事が掲載されていました。
脚本の一人が稲葉一広さん!
稲葉一広さんには、時代小説『戯作屋伴内捕物ばなし』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)があります。
どんな配役になるのかも楽しみで、妄想が膨らみます。
★単行本『大名倒産 上・下』(文藝春秋)の紹介文
■Amazon.co.jp
『大名倒産 上』(浅田次郎・文春文庫)
『大名倒産 下』(浅田次郎・文春文庫)
『戯作屋伴内捕物ばなし』(稲葉一広・ハヤカワ時代ミステリ文庫)