『万波を翔る』|木内昇|集英社文庫
2022年8月11日から8月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2022年8月中旬の新刊(文庫)」を掲載しました
出版社や取次店が山の日からお盆の休みに突入し、新刊も一服。
今回は、集英社文庫から刊行される、木内昇(きうちのぼり)さんの長編歴史時代小説、『万波を翔る(ばんぱをかける)』を取り上げてみました。
「この国の岐路を、異国に委ねちゃあならねぇ」負けん気の強い江戸っ子・田辺太一が外国相手に大暴れ! 日本の外交の曙を描く長編。
(『万波を翔る』(集英社文庫)Amazonの内容紹介より)
本書の主人公・田辺太一といえば、2021年の大河ドラマ「青天を衝け」をご覧になられた方なら、田辺太一を俳優の山中総さんが演じられていたことを記憶しているかもしれません。、
幕府は、パリ万国博覧会に徳川慶喜の弟・昭武を使節団の代表としてフランスに派遣。田辺は渋沢栄一(篤太夫)とともに随行し、幕府とは別に薩摩藩が独立して出品しようとしたことから、薩摩藩の代理人モンブラン伯爵に猛抗議します。
幕末の幕府外国方からは、能吏が輩出されていますが、田辺太一もその一人と言えそうです。
激動の時代を駆け抜け、明治に入っても外交官として活躍した、田辺の波瀾に満ちた生涯を辿ってみたいと思います。
文庫●2022年8月中旬の新刊
時代小説●文庫新刊情報|2022年8月中旬の新刊(11日→20日)2022年8月11日から8月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。→...
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『万波を翔る』(木内昇・集英社文庫)
木内昇|時代小説ガイド
木内昇|きうちのぼり|時代小説・作家1967年、東京生まれ。出版社勤務を経て、編集者、ライターとして活動。2004年、『新選組 幕末の青嵐』で小説家デビュー。2009年、『茗荷谷の猫』で第2回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。2011年、『...