6月17日(金)、第167回直木三十五賞(公益財団法人日本文学振興会主催)の候補作品5作品が発表されました。
歴史時代小説では、永井紗耶子さんの『女人入眼(にょにんじゅげん)』(中央公論新社)が候補作に選ばれました。
『女人入眼』は、鎌倉時代前半を舞台に、源頼朝と北条政子の娘、大姫の入内と薄幸の生涯を描いた歴史時代小説。2022年のNHK大河ドラマと同じ時代を、後白河院の愛妾丹後局に仕える女房の眼を通して物語性豊かに綴られています。
永井さんは、今回初のノミネートとなります。
ほかに、河崎秋子さんの『絞め殺しの樹』(小学館)、窪美澄さんの『夜に星を放つ』(文藝春秋)、呉勝浩さんの『爆弾』(講談社)、深緑野分さんの『スタッフロール』(文藝春秋)がノミネートされています。
選考会は7月20日(水)に都内にて開催されて受賞作が決まります。
第164回から続く、歴史時代小説分野の4回連続の受賞なるか、今回も選考の行方が気になります。
出典:第167回直木三十五賞候補作品決定!(2022年上半期)|公益財団法人日本文学振興会より
入内をめぐる京と鎌倉の駆け引き、政子と大姫の相克を描く
『女人入眼』|永井紗耶子|中央公論新社 永井紗耶子(ながいさやこ)さんの長編歴史時代小説、『女人入眼(にょにんじゅげん)』(中央公論新社)を紹介します。 2010年、時代ミステリー『絡繰り心中 部屋住み遠山金四郎』で第11回小学館文庫小説賞...
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『女人入眼』(永井紗耶子・中央公論新社)
永井紗耶子|時代小説ガイド
永井紗耶子|ながいさやこ|時代小説・作家 1977年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。 新聞記者を経て、フリーランスライターとして活躍。 2010年、「恋の手本となりにけり」(2014年、文庫刊行時に『恋の手本となりにけり』と改題)...