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「2021年5月下旬の新刊(文庫)」をアップ

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『茶筅の旗』|藤原緋沙子|新潮文庫

茶筅の旗2021年5月21日から5月31日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2021年5月下旬の新刊(文庫)」を掲載しました。

今回は、藤原緋沙子さんの長篇小説、『茶筅の旗』(新潮文庫)を取り上げてみました。

大坂の陣前後の時代に、京都・宇治の御茶師として生きた娘を描く戦国時代小説。
御茶師は茶葉の生産、碾茶の製造に従事する者で、戦国末期から安土桃山時代にかけて隆盛を極めた茶の湯文化の支え手でもありました。

戦乱の世に凜として立ち向かう、女御茶師のひたむきな半生。京都・宇治。古田織部の覚えめでたい朝比奈家の一人娘・綸は父の跡を継ぎ、極上茶を仕立てる「御茶師」の修業に励んでいた。そこへ徳川・豊臣決戦近しの報が。大名と縁の深い御茶師たちも出陣を迫られる。茶園を守り、生き抜くにはどちら方につくべきか……茶園主たちの知られざる闘いを通して女の成長を描く劇的時代長篇。

(『茶筅の旗(単行本)』Amazonの内容紹介より)

御茶師としてはつらつとしなやかに生きる朝比奈綸の成長の物語を楽しむとともに、古田織部や小堀遠州といった茶人で武将も登場し、豊臣と徳川の対立による影響、歴史のダイナミズムが味わえます。

歴史時代小説であまり描かれることがなかった、宇治での茶づくりと御茶師の世界に焦点を当てていて、興味深い題材でもあります。

文庫●2021年5月下旬の新刊
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『茶筅の旗』(藤原緋沙子・新潮文庫)

藤原緋沙子|時代小説ガイド
藤原緋沙子|ふじわらひさこ|時代小説・作家 高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒業。 小松左京主宰「創翔塾」出身。脚本家を経て時代小説家に。 2013年、「隅田川御用帳」シリーズで、第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。 時代小説S...