『あきない世傳 金と銀(十) 合流篇』|高田郁|時代小説文庫
2021年2月11日から2月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2021年2月中旬の新刊(文庫)」を掲載しました。
今回は、高田郁さんの人気時代小説シリーズの第10弾となる、『あきない世傳 金と銀(十) 合流篇』(時代小説文庫)を取り上げてみました。
呉服太物商でありながら、呉服仲間を追われ、呉服商いを断念することになった五鈴屋江戸本店。
だが、主人公幸や奉公人たちは、新たな盛運の芽生えを信じ、職人たちと知恵を寄せ合って、これまでにない浴衣地の開発に挑む。
男女の違いを越え、身分を越えて、江戸の街に木綿の橋を架けたい──そんな切なる願いを胸に、試行錯誤を続け、懸命に精進を重ねていく。
両国の川開きの日に狙いを定め、勝負に打って出るのだが……。
果たして最大の危機は最高の好機になり得るのか。
五鈴屋の快進撃に胸躍る、シリーズ第十弾!!(『あきない世傳 金と銀(十) 合流篇(時代小説文庫)』Amazonの内容紹介より)
前巻『あきない世傳 金と銀(九) 淵泉篇』で、大坂から江戸に出店して四年目で、最大の困難に遭遇した五鈴屋(いすずや)。
江戸時代、絹織物の和服を呉服と呼び、木綿や麻の織物を太物(ふともの)と称していました。
太物商いに舵を切った五鈴屋ですが、はたして危機を好機に変えることができるのでしょうか。
これまで、さまざまな試練がヒロインに降りかかってきただけに、まだまだ安心はできません。物語の行方、五鈴屋の行く末が大いに気になります。
卯月みゆきさんの表紙装画は、鮮やかな中にも凛とした美しさがあって、物語の世界観を表していて素敵です。
■Amazon.co.jp
『あきない世傳 金と銀(九) 淵泉篇』(高田郁・時代小説文庫)(第9作)
『あきない世傳 金と銀(十) 合流篇』(高田郁・時代小説文庫)(第10作)