『幕末 暗殺!』|鈴木英治、早見俊、秋山香乃、神家正成、新美健、誉田龍一、谷津矢車|中公文庫
2020年12月21日から12月末日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2020年12月下旬の新刊(文庫)」を掲載しました。
今回は、歴史小説のイノベーションを起こす、精力的に活動をする、歴史・小説作家団体「操觚の会(そうこのかい)」のメンバーによる、歴史小説アンソロジー『幕末 暗殺!』(中公文庫)を取り上げてみました。
幕末の江戸で、京で、多くの命が刺客によって闇に葬られた。暗殺――。彼らはなぜ殺されなければならなかったのか。血塗られた歴史の暗がりに、7人の作家が、想像力と推理と筆で光を当てる。実力派たちが江戸末期の政局の暗部に斬り込んだ、大好評オリジナル競作アンソロジー、待望の文庫化!
谷津矢車×桜田門外の変◆「竹とんぼの群青」
早見俊×塙忠宝暗殺◆「刺客 伊藤博文」
新美健×清河八郎暗殺◆「欺きの士道」
鈴木英治×佐久間象山暗殺◆「血腥き風」
誉田龍一×坂本龍馬暗殺◆「天が遣わせし男」
秋山香乃×油小路の変◆「裏切り者」
神家正成×孝明天皇毒殺◆「明治の石」
(『幕末 暗殺!(中公文庫)』Amazonの内容紹介より)
「操觚の会」の代表をつとめる鈴木英治さん、副代表の早見俊さんをはじめ、秋山香乃さん、神家正成さん、新美健さん、誉田龍一さん、谷津矢車さんといった気鋭の作家による、書き下ろし短編の競演が楽しめます。
単行本刊行時に胸を熱くして読んだ記憶があります。
2020年3月に、執筆者のひとりである誉田龍一さんが急逝されました。
在りし日の活躍を追想しつつ、読み直してみたいと思います。
「操觚の会」による歴史小説アンソロジーでは、戦国時代の静岡の10の城をめぐる短編を収録した、『アンソロジー しずおか 戦国の城』もおすすめです。
■Amazon.co.jp
『幕末 暗殺!』(鈴木英治、早見俊、秋山香乃、神家正成、新美健、誉田龍一、谷津矢車・中公文庫)
『アンソロジー しずおか 戦国の城』(芦辺拓、永井紗耶子、谷津矢車、坂井希久子、杉山大二郎、蒲原二郎、彩戸ゆめ、鈴木英治、早見俊、秋山香乃、・静岡新聞社)