『きたきた捕物帖』
2020年5月1日から5月31日の間に、単行本(ソフトカバー含む)で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2020年5月の新刊(単行本)」を掲載しました。
今月は、PHP研究所から刊行される、宮部みゆきさんの『きたきた捕物帖』を紹介します。
舞台は江戸深川。いまだ下っ端で、岡っ引きの見習いでしかない北一(16歳)は、亡くなった千吉親分の本業だった文庫売り(本や小間物を入れる箱を売る商売)で生計を立てている。やがて自前の文庫をつくり、売ることができる日を夢見て……。
本書は、ちょっと気弱な主人公・北一が、やがて相棒となる喜多次と出逢い、親分のおかみさんや周りの人たちの協力を得て、事件や不思議な出来事を解き明かしつつ、成長していく物語。
北一が住んでいるのは、『桜ほうさら』の主人公・笙之介が住んでいた富勘長屋。さらに『〈完本〉初ものがたり』に登場する謎の稲荷寿司屋の正体も明らかになるなど、宮部ファンにとってはたまらない仕掛けが散りばめられているのだ。
今の社会に漂う閉塞感を吹き飛ばしてくれる、痛快で読み応えのある時代ミステリー。
(Amazon内容紹介より)
宮部みゆきさんの時代小説のエッセンスである、「謎解き」「怪異」「人情」がたっぷり詰まった、捕物帖シリーズのスタートです。
Amazonの紹介ページに掲載されたPOPの画像、三木謙次さんのイラストと宮部さんのコメントを見たら、元気が湧いてきました。
外出自粛で頑張っている自分へのご褒美に、本書の読書を楽しみにしています。
新型コロナウイルスが収束して緊急事態宣言が解除される日が早く訪れることを強く祈念しつつ。
みなさん、巣ごもり生活の中でも楽しみを見出して、元気でお過ごしください。
■Amazon.co.jp
『きたきた捕物帖』(宮部みゆき・PHP研究所)
『桜ほうさら(上)』(宮部みゆき・PHP文芸文庫)
『〈完本〉初ものがたり』(宮部みゆき・PHP文芸文庫)