2020年1月1日から1月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2020年1月の新刊 上」を掲載しました。
早いもので今年も大晦日を迎え、明日からは新しい年2020年を迎えます。
今回は、PHP文芸文庫から刊行される、秋山香乃さんの長編小説、『龍が哭く 河井継之助』を紹介します。
幕末の長岡藩家老河井継之助を描いた歴史時代小説としては、司馬遼太郎さんの『峠』が名高く、地元長岡をはじめ多くの歴史ファンに支持されています。
戊辰戦争の際、官軍と奥羽列藩同盟の間で武装中立を目指した長岡藩家老・河井継之助は、「英雄」として語られることが多い。しかし、彼は本当にそうだったのか――。
藩を救うために諸国を巡った若き日、妻・すがとの絆、会津藩家老・秋月悌次郎や仙台藩隠密・細谷十太夫、そして武器商人エドワード・スネルとの親交を通して、動乱の時代を峻烈に生き抜いた人間・河井継之助の、真実の姿に迫る感動巨編。
司馬遼太郎が『峠』で書いたのとは違ったかたちで、一人の人間としての河井継之助を鮮やかに描き出した、著者渾身の歴史小説。
(Amazon内容紹介より)
本書は、新選組の隊士たちにスポットを当てた作品を多く発表している著者が、戊辰戦争の際、官軍と奥羽列藩同盟の間で武装中立を目指した河井継之助の人間像に挑んだ渾身の作品です。2018年、第6回野村胡堂文学賞受賞作品。
新潟県で50%の普及率をもつ地方紙「新潟日報」をはじめ10紙で連載されました。
もうすぐ、『峠』とは別の形で描き出される、継之助に出会えることが楽しみです。
2020年、『峠』を原作とした映画「峠 最後のサムライ」も公開されます。
■Amazon.co.jp
『龍が哭く 河井継之助』(秋山香乃・PHP文芸文庫)
『峠(上)』(司馬遼太郎・新潮文庫)