2019年10月11日から10月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2019年10月の新刊 中」を掲載しました。
今回は、講談社文庫から刊行される、長谷川卓(はせがわたく)さんの長編伝奇時代小説『嶽神伝 風花 (上)』を紹介します。
戦国時代を舞台に、“南稜七ツ家”と呼ばれる山の民の生き様を描く大河ロマン「嶽神伝」シリーズの最新作です。
嶽神(がくじん)とは、山の者たちの集団の中から、数年から数十年にひとり、時としてとてつもなく知力と技に長けた者が出ることがあります。その心根は、あくまでも清く、出会った者は皆、その心に打たれるといいます。山の者たちはそうした男を≪嶽神≫と呼んでいました。
元亀三年、武田信玄は上洛を目指し動き出す。家康所領の城が次々に落ち、要衝の二俣城もついに陥落する。三方ヶ原の戦いで完膚なきまでに打ちのめされ、敗走する家康の窮地を救うべく、山の者が快刀乱麻、躍動する。時に家康に味方し、滅亡に向かう武田に影のように寄り添い、義のために戦う男たちの姿に胸が熱くなる。
(Amazonの内容紹介より)
嶽神・無坂が率いる山の者たちが、時には家康に味方し、またある時は武田を救うために、忍者たちと死闘を繰り広げます。ハラハラドキドキの大興奮で、読みだしたら、途中で止まらなくなるノンストップ戦国伝奇ロマンシリーズの最新刊です。
この作品の世界観が好きになったら、エピソード1ともいうべき、『嶽神伝 血路』を読まれることをお勧めします。
著者はこの作品で第2回(2000年度)角川春樹小説賞を受賞(受賞時のタイトルは「南稜七ツ家秘録七ツの二ツ」)されました。
■Amazon.co.jp
『嶽神伝 風花 (上)』(長谷川卓・講談社文庫)
『嶽神伝 風花 (下)』(長谷川卓・講談社文庫)
『嶽神伝 血路』(長谷川卓・講談社文庫)