出版元の宝島社から10月4日発売予定の、この時代小説がすごい!シリーズの時代小説アンソロジー、『傑作!巨匠たちが描いた 小説・明智光秀』(宝島社文庫)の見本を送っていただきました。
本書は、来年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公・明智光秀を、昭和を代表する大作家たちが描いた短編を収録した時代小説アンソロジーです。
今回、その巻末に掲載される「解題」を執筆させていただきました。
解題とは、その作品の著者、成立、出版年月、体裁、内容などについて解説することをいいます。
2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公・明智光秀。主君・織田信長に謀叛して本能寺の変を起こした。なぜ信長を殺すに至ったのかは戦国最大の謎ともされる。前半生も謎に包まれた光秀は歴史時代小説家たちのイマジネーションをかき立てる存在でもある。本書は吉川英治など6人の巨匠たちが光秀を題材にとり執筆した短編小説を、厳選収録した傑作時代小説アンソロジー。
(本書カバー裏の紹介文より)
世に出るまでの青年期から本能寺の変を起こした動機まで、明智光秀の生涯は謎に包まれた部分が多く、それだけ多くの作家のイマジネーションをかき立てる存在でもあります。
本書は、吉川英治さん、池波正太郎さん、山田風太郎さん、柴田錬三郎さん、井上靖さん、海音寺潮五郎さんといった、昭和の歴史時代小説を代表する巨匠たちが、光秀を題材に描いた短編小説を収録しています。
本能寺の変の意外な真相や、知られざる青年期のエピソード、光秀をめぐる人々の運命など、巨匠たちの視点の違い、題材の切り口が面白くて、光秀への関心がさらに高まっていきます。
文庫カバーの帯には、明智光秀の末裔であるクリス・ペプラーさんが推薦の言葉を寄せています。クリスさんの母方の祖母は土岐氏の出身で、最近の調査ではかなりの確度で光秀の次男の子孫だそうです。
ぜひ、本書を手に取られた際は、作品はもちろん、解題や帯まで目を通してみていただければ幸いです。
●書誌データ
傑作!巨匠たちが描いた 小説・明智光秀
著者:吉川英治、池波正太郎、山田風太郎、柴田錬三郎、井上靖、海音寺潮五郎
出版社:宝島社・宝島社文庫
2019年10月18日 第1刷発行
333ページ
ISBN978-4-8002-9718-1
本体650円+税
カバーイラスト:宇野信哉
カバーデザイン:門田耕侍
●目次
巨匠たちのイマジネーションを刺激した武将・明智光秀
茶漬三略 吉川英治
鬼火 池波正太郎
忍者明智十兵衛 山田風太郎
明智光秀 柴田錬三郎
幽鬼 井上靖
明智光秀 海音寺潮五郎
解題 理流
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『傑作!巨匠たちが描いた 小説・明智光秀』(吉川英治、池波正太郎、他・宝島社文庫)