2019年8月21日から8月31日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2019年8月の新刊 下」を掲載しました。
今回は中公文庫から刊行される、宮本昌孝さんの長編時代小説、『ドナ・ビボラの爪 上-帰蝶純愛 篇』を紹介します。
著者は、『剣豪将軍義輝』や『風魔』など、物語性があってイマジネーション豊かな歴史時代小説を多数書かれています。主人公も魅力的で、読み味が良くて、毎回作品を楽しみにしている作家の一人です。
斎藤道三の娘・帰蝶。親譲りの胆力と才覚を備え、父に愛されて育った彼女は、尾張の織田信長の元へ嫁ぐ。お互いの器の大きさと夢を認め、愛し合う二人は、共に尾張平定に乗り出す。だが、隣国美濃で、道三に対して、息子の斎藤義龍が叛旗を翻した。信長は援軍を送るが間に合わず、道三は討死する。それは、帰蝶と信長の関係にも影を落としていた。
(Amazonの内容紹介より)
来年、令和二年の大河ドラマは明智光秀を主人公にした戦国時代もの「麒麟がくる」です。信長、帰蝶(濃姫)、斎藤道三も主要な役柄として登場します。
そんなわけで、この時代を描いた時代小説が気になる今日この頃です。
同じ著者による、斎藤道三の生涯を新解釈で描く『ふたり道三』や森乱丸が活躍する『乱丸』も群を抜いて面白かったので、本書も大いに楽しみたいと思います。
■Amazon.co.jp
『ドナ・ビボラの爪 上-帰蝶純愛 篇』(宮本昌孝・中公文庫)
『ドナ・ビボラの爪 下-光秀死闘 篇』(宮本昌孝・中公文庫)
『ふたり道三 上』Kindle版(宮本昌孝・徳間文庫)
『乱丸 天』(宮本昌孝・徳間文庫)