誉田龍一さんの文庫書き下ろし時代小説、『天下御免の剣客大名 江戸入城』(コスミック・時代文庫)を入手しました。
本書は、『天下御免の剣客大名 巨城奪還』に続くシリーズ第二弾。
主人公は、下総古河藩主で、雪の結晶の研究を行い『雪華図説』にまとめて出版した、理系の殿様、土井大炊頭利位(どいおおいのかみとしつら)です。
大坂城代を務めていた土井六郎利位は、、古河藩七万石の藩主であったが、その家柄は老中にもなれる名家である。養子としてこの家に入った彼は、大きな宿命を背負っていた。実は六郎、徳川の世では公にできない血脈を受け継いでいたのだ。一族復興の志を己に言い聞かせ、出世を重ねる六郎。京都所司代を経て、いよいよ老中への道が開ける。
ついに江戸城へ入った六郎を待っていたのは、筆頭老中・水野忠邦であった。新老中を自らの懐へ誘い込みたい忠邦は、強気な政治手腕をまざまざと見せつけ、六郎を唸らせる。だが、その蜜月にも徐々に亀裂が……。いま、己が行なうべき政とは何か。幕府のためか、民のためか、はたまた一族の宿望のためか。そして下した驚くべき決断とは――!?
(本書カバー裏の紹介文より)
六郎(利位の幼名)は、三河刈谷藩主土井土井利徳の四男として生まれ、本家の古河藩主土井利厚の実子が早世していたために、養子に入ります。
本書では、真田幸村の秘策として、仙台藩で密かに育てられた豊臣秀頼の子、国松の血を引く者として描かれています。
前作『巨城奪還』では、大坂城代として豊臣家ゆかりの大坂城を奪還し、大塩平八郎の乱を鎮めた六郎。今回は、京都所司代を経て、いよいよ老中の職に就き、江戸城へ入城します。
筆頭老中・水野忠邦とどのように対決していくのか、物語の展開が気になります。
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『天下御免の剣客大名 江戸入城』(誉田龍一・コスミック・時代文庫)(第二作)
『天下御免の剣客大名 巨城奪還』(誉田龍一・コスミック・時代文庫)(第一作)