誉田龍一(ほんだりゅういち)さんの文庫書き下ろし時代小説、『漆黒に駆ける 御庭番闇日記(二)』(双葉文庫)を入手しました。
本書は、『暁に奔る』に続く「御庭番闇日記」シリーズの第2弾です。
主人公は、万延元年(1860)に、幕府の遣米使節の副使として海を渡った幕末を代表する能吏、村垣淡路守範正(むらがきあわじのかみのりまさ)。御庭番の家に生まれた範正の若き日の活躍を描いた、文庫書き下ろし時代小説です。
闇御庭番として共に密命を受けてきた川村修就(かわむらながたか)が、将軍・家斉の御賄頭に出頭し、範正にかかる期待と責任はいよいよ増すばかり。そんな中、次の長崎奉行に内定した旗本が前老中首座・水野忠成に千両もの賄賂を贈っていたことが露見した。三百石の旗本にどうしてそんな大金が? 金の出所を辿った範正は、思いがけない人物と鉢合わせする――。後に奉行を歴任し、万延元年には幕府の遣米使節として海を渡った幕末を代表する能吏、村垣範正の若き日の活躍を描く、時代エンタメ第二弾!
(本書カバー裏の紹介文より)
村垣範正の上司で、共に密命を果たす闇御庭番の川村対馬守修就も実在の人物です。後に初代新潟奉行や長崎奉行を務め、やはり能吏として知られています。
彼を主人公にした時代小説には、小松重男さんの『御庭番秘聞』(新潮文庫・絶版)があります。
さて、本書では、将軍家斉の闇御庭番の二人がどんな活躍を見せるのか、大いに楽しみです。また、一話完結の連作形式の各話に登場する、歴史上の著名人が登場するのも見逃せません。
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『漆黒に駆ける 御庭番闇日記(二)』(誉田龍一・双葉文庫)
『暁に奔る 御庭番闇日記』(誉田龍一・双葉文庫)(第1作)