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おいらん若君、江戸の夜を走る怪しい死神医者を追う

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おいらん若君 徳川竜之進 伏魔鳴神響一(なるかみきょういち)さんの文庫書き下ろし時代小説、『おいらん若君 徳川竜之進 伏魔』(双葉文庫)を入手しました。

吉原一の花魁にして、尾張徳川家の御落胤・徳川竜之進が、浮き世の悪鬼を成敗する痛快伝奇シリーズの第3弾です。

春を彩る初午、吉原の稲荷も商売繁昌を願う遊女や客で大賑わい。なかでも紅白梅の打掛で現れた篝火花魁の艶姿は見物人を蕩かさせる。だがその正体は、廓に匿われし尾張のご落胤、徳川竜之進! 隠し隧道から市中に抜けた竜之進は、謎の医者駕籠、さらには美女の神隠しの噂に胸騒ぎを覚える。そんなさなか、喧嘩友達である読売屋の楓が怪しい男に襲われる。忍び寄る敵は何者なのか――。“見返り柳剣”が浮き世の悪をしなやかに斬る!!
(文庫カバー裏紹介文より)

初午(はつうま)というと、二月に入って最初の午の日。お稲荷さん(稲荷社)の祭の日であり、子供たちの祭りの日でもありました。
江戸時代、この日に子供が寺子屋へ入門しました。

 今宵の篝火の打掛は、淡黄色の地に紅白梅と鶯の刺繍で浮き立たせた季柄物であった。なんとも春らしくめでたい意匠が肌の白さときめ細やかさを引き立てていた。
(『おいらん若君 徳川竜之進 伏魔』P,15より)

おいらん若君、篝火の艶姿は、山本祥子さんによる、表紙カバー装画で見事に再現されています。凛とした所作の美しさに惹かれます。

さて、本書では、患者の依頼もないのに、夜、駕籠に乗って町内を走り回る怪しい医者が登場します。冥途の使いか盗賊か。読売屋の楓が調べて記事を書き、死神医者と呼ばれる男の正体を、おいらん若君が追います。

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『おいらん若君 徳川竜之進 伏魔』(鳴神響一・双葉文庫)(第3巻)
『おいらん若君 徳川竜之進 仇花』(鳴神響一・双葉文庫)(第2巻)
『おいらん若君 徳川竜之進 天命』(鳴神響一・双葉文庫)(第1巻)