12月17日(月)、第160回直木三十五賞(日本文学振興会主催)の候補作品5作品が決定しました。時代小説では、今村翔吾さんの『童(わらべ)の神』(角川春樹事務所)と、垣根涼介さんの『信長の原理』(KADOKAWA)の2作品が候補に入りました。
『童の神』は、平安時代を舞台に、朝廷に属さない先住の民「童」と呼ばれる者たちと朝廷軍との戦いをロマン豊かな物語です。
今村さんは初めての候補で、本作品では第10回角川春樹小説賞(受賞時のタイトルは「童神」)を受賞されています。
『信長の原理』は、“この世を支配する何事かの原理”を通して信長の内面を抉り出して画期的な戦国時代小説です。
垣根さんは『室町無頼』(第156回)に次いで、2回目の候補になります。また、『信長の原理』は第9回山田風太郎賞候補にもなっています。
ほかに、真藤順丈さんの『宝島』、深緑野分さんの『ベルリンは晴れているか』、森見登美彦さんの『熱帯』が候補作品に選ばれています。
選考会は来年1月16日に行われて受賞作が決まります。
二人とも受賞するといいなあと思っています。
★2019/01/16追記
第160回直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の「新喜楽」で開かれ、真藤順丈さんの「宝島」(講談社)が選ばれました。
残念ながら、時代小説ジャンルからの受賞はありませんでした。