11月11日、福島県にある白河市立図書館で第二十四回中山義秀文学賞(中山義秀顕彰会主催)の公開選考会が開催されて、帚木蓬生(ははきぎほうせい)さんの時代小説、『守教』(上下)(新潮社)が受賞しました。
『守教』は戦国期の伝来から、弾圧を経て、江戸時代の終わりまで、九州の今村という村に隠れ続けたキリシタンたちの姿を描いた長編小説です。殉教する者、転ぶ者、密告する者など、史実をもとに、命を賭けて信じ続けた村人たちの姿を温かい視線で描いています。
中山義秀文学賞は、歴史小説・時代小説を対象とした文学賞で、公開の選考会で発表するというユニークな賞でもあります。
今回は、幡大介さんの『騎虎の将 太田道灌』、武川佑さんの『虎の牙』を含めた三作品が候補となり、高橋義夫さん、中村彰彦さん、朝井まかてさん、清原康正(文芸評論家)さんの4氏が選考委員を務められています。
ちなみに『守教』は、「時代小説SHOW」の2017年時代小説ベスト10 単行本部門でも、1位に推していた作品でした。
⇒2017年時代小説ベスト10 単行本部門|時代小説SHOW
⇒帚木蓬生さん「守教(上下)」 中山義秀文学賞に|福島民報
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『守教 上』(帚木蓬生・新潮社)
『守教 下』(帚木蓬生・新潮社)
『騎虎の将 太田道灌 上』(幡大介・徳間書店)
『虎の牙』(武川佑・講談社)