2018年9月1日から9月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2018年9月の新刊 上」を掲載しました。
読書の秋の始まりにしては、やや少なめな新刊点数ですが、今回注目するのは、ハルキ文庫から刊行される、高田郁(たかだかおる)さんの『花だより みをつくし料理帖 特別巻』です。
澪が大坂に戻ったのち、文政五年(一八二二年)春から翌年初午にかけての物語。
店主・種市とつる家の面々を廻る、表題作「花だより」。
澪のかつての想いびと、御膳奉行の小野寺数馬と一風変わった妻・乙緒との暮らしを綴った「涼風あり」。
あさひ太夫の名を捨て、生家の再建を果たしてのちの野江を描いた「秋燕(しゅうえん)」。
澪と源斉夫婦が危機を乗り越えて絆を深めていく「月の船を漕ぐ」。
シリーズ完結から四年の歳月が流れ、登場人物たちのその後の話を描いた、待望の特別編。登場する料理も楽しみです。皆が幸せでありますように。
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『花だより みをつくし料理帖 特別巻』(高田郁・ハルキ文庫)