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母に一目会いたい。願いを叶えるために「くらまし屋」は鬼となる

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くらまし屋稼業 春はまだか今村翔吾さんの文庫書き下ろし時代小説、『くらまし屋稼業 春はまだか』(ハルキ文庫)を入手しました。

本書は、『くらまし屋稼業』に続く、シリーズ第2弾です。

日本橋「菖蒲屋」に奉公しているお春は、お店の土蔵にひとり閉じ込められていた。武州多摩にいる重篤の母に一目会いたいとお店を飛び出したのだが、飯田町で男たちにつかまり、連れ戻されたのだ。逃げている途中で風太という飛脚に出会い、追手に捕まる前に「田安稲荷」に、この紙を埋めれば必ず逃がしてくれる、と告げられるが……。

くらまし屋への今回の依頼人は、日本橋の呉服屋「菖蒲屋」に奉公する、十一歳の少女・お春。店では主人夫婦をはじめ奉公人たちにもいじめられて辛い日々を送っていました。そんなある日、多摩の実家から菖蒲屋に火急の報せが届きました……。

病が重篤な母に一目会いたいという少女の願いは叶えられるのか。依頼人のために命を懸けるくらまし屋の活躍に期待が膨らみます。

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『くらまし屋稼業 春はまだか』(今村翔吾・ハルキ文庫)
『くらまし屋稼業』(今村翔吾・ハルキ文庫)