2018年7月1日から7月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2018年7月の新刊 上」を掲載しました。
今回注目している新刊は、朝日文庫から刊行される、細谷正充・編の『朝日文庫時代小説アンソロジー 思慕・恋情編 悲恋』です。
2017年10月に刊行された、『朝日文庫時代小説アンソロジー 人情・市井編 情に泣く』に続く、アンソロジー第2弾。安西篤子さん、池波正太郎さん、北重人さん、澤田ふじ子さん、南條範夫さん、諸田玲子さん、山本周五郎さんの短篇を収録しています。
文芸評論家で時代小説の目利きの細谷さんならではのセレクションの妙が楽しめます。
葉室麟さんのと同じ頃に活躍し始めて、『夏の椿』『汐のなごり』など良質の作品で時代小説界で光を放ちながらも、早逝した北重人さんの作品を収録している点でも、見逃せない一冊です。
北さんの文庫作品は、品切れ、絶版のものが多くなっていて淋しく思います。
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『朝日文庫時代小説アンソロジー 思慕・恋情編 情に泣く』(細谷正充・編・朝日文庫)
『朝日文庫時代小説アンソロジー 思慕・恋情編 悲恋』(細谷正充・編・朝日文庫)