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近代日本資本主義の父、渋沢栄一を学びに、渋沢史料館へ

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渋沢史料館先日、東京都北区の飛鳥山公園内にある、渋沢史料館を訪れました。

渋沢史料館は、近代日本経済社会の基礎を築いた渋沢栄一の思想と行動を顕彰するために、1982(昭和57)年、渋沢栄一の旧邸跡(現在東京都北区飛鳥山公園の一部)に設立された博物館施設です。

渋沢栄一は、約500社にのぼる株式会社、銀行などを設立、経済指導に尽力し、民間経済外交、社会公共事業に取り組み、近代日本の経済社会の基礎を作った経済人です。

常設展示では、パリ万博の幕府施設団の一員として渡仏して、ヨーロッパ文明に触れた幕臣時代、維新政府の大蔵省時代、第一国立銀行設立など実業界での華々しい事績が紹介されています。その一方で、養育院などで社会・公共事業を推進したり、民間外交を担ったりと、経済人にとどまらない幅広い活躍ぶりを知ることができます。

渋沢史料館のほか、旧渋沢庭園内にある国指定重要文化財となっている、書庫の青淵文庫(せいえんぶんこ)と洋風茶室の晩香盧(ばんこうろ)の見学ができます。別邸や茶室など他の建物は焼失したそうです。

栄一は、天保十一(1840)年に武蔵国血洗島村(現在の埼玉県深谷市)に生まれて、家業である藍の商売と農業を手伝うかたわら、尊王攘夷の思想に傾倒します。そして、縁あって、一橋慶喜の家臣となります。

幕末から明治にかけて、栄一の半生は、城山三郎さんの小説『雄気堂々(上・下)』で、ドラマチックに描かれています。

なお、栄一の妻千代の兄、尾高新五郎(惇忠)は、富岡製糸場の初代場長を務め、植松三十里さんの『繭と絆 富岡製糸場ものがたり』に、幕末の栄一らのエピソードとともに描かれています。

渋沢栄一記念館は、出身地の埼玉県深谷市にあります。こちらも一度は訪れたいと思います。

■Amazon.co.jp
『雄気堂々 上』(城山三郎・新潮文庫)
『雄気堂々 下』(城山三郎・新潮文庫)
『徳川慶喜と渋沢栄一―最後の将軍に仕えた最後の幕臣』(安藤優一郎・日本経済新聞出版社)
『繭と絆 富岡製糸場ものがたり』(植松三十里・文藝春秋)

⇒渋沢史料館
⇒渋沢栄一記念館|渋沢栄一デジタルミュージアム(深谷市)