『文蔵 2018.1・2』(PHP研究所・PHP文芸文庫)のブックガイドは、密室、アリバイ、倒叙、日常の謎……古典と新作で学ぶミステリの基礎知識 です。
ミステリの代表的なジャンルを取り上げ、古典的名作と現代の作品を対比し、ジャンルの発展、変遷が概観できるようにしてみた。古典的名作は海外で第二次大戦前が中心、新作は日本の戦後の作品を取り上げた。そのため日本のミステリが、海外の強い影響を受けていることもよく分かるだろう。
(『文蔵 2018.1・2』P.4 ブックガイド 古典と新作で学ぶミステリの基礎知識より)
今回の特集は、密室ミステリ、アリバイ崩し、倒叙ミステリ、日常の謎、警察小説といった切り口から、文芸評論家の末國善己さんが、古典的名作と日本の傑作ミステリを対比して紹介します。
『火定(かじょう)』発刊記念で行われた、澤田瞳子さんの著者インタビューが掲載されています。ちょうど作品を堪能したばかりだったので、執筆の裏側に触れることができて楽しめました。
澤田瞳子全作品ガイドも付いて、パブリシティ記事に留まらず、気が利いています。
第23回中山義秀賞が、梓澤要(あずさわかなめ)さんの『荒仏師 運慶』に決定したという、ニュースも掲載されていました。
梶よう子さんの「由蔵覚え書」の新連載第二回、山本一力さんの「献残屋佐吉御用帖」、宮本昌孝さんの「天離り果つる国」の連載も楽しめます。
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『文蔵 2018.1・2』(PHP文芸文庫)
『火定』(澤田瞳子・PHP研究所)
『荒仏師 運慶』(梓澤要・新潮社)