2017年8月11日から8月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2017年8月の新刊 中」を掲載しました。
山の日の3連休からお盆休みに突入して、出版物の流通を担う問屋にあたる取次(とりつぎ)もお休みに入り、この10日間に新刊はほとんどありません。
私個人は、この機会に8月上旬に刊行されたばかりの、髙田郁さんの『あきない世傳 金と銀(四) 貫流篇』を読もうと思います。
江戸時代中期、長く続いた不況を脱し、景気にも明るい兆しが見え始めた。大坂天満の呉服商、五鈴屋でも、五代目店主の惣次とその女房幸が、力を合わせて順調に商いを広げていた。だが、徐々に幸の商才を疎むようになった惣次は、ある事件をきっかけに著しく誇りを傷つけられ、店主の地位を放り出して姿を消す。二度と戻らない、という惣次の決意を知ったお家さんの富久は、意外な決断を下す。果たしてその決断は五鈴屋を、そして幸を、どのような運命へと誘うのか。
「あきない世傳 金と銀」シリーズの第4巻、老舗呉服商の内儀となった、幸の試練はまだまだ続きそうです。
ハルキ文庫・時代小説文庫からは、中島要さんの『白に染まる 着物始末暦(九)』も刊行されました。こちらも読み逃せません。
■Amazon.co.jp