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東海道五十三次の二十三番目の宿場、島田

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蓬莱橋にてゴールデンウイーク期間中に、親戚が住んでいる、静岡県島田市を訪れることを計画しています。

島田市は、静岡県の中部でやや西寄りに位置して、市内を大井川が流れています。
江戸時代、島田は、東海道五十三次の二十三番目の宿場として栄えました。
大井川の川越(かわごし)を控え、旅の難所ともいうべきところです。
この機会に、島田の歴史に触れてきたいと思います。

歌川広重『東海道五十三次 嶋田』

島田宿の増水による川留めと川越を描いた時代小説には、山本一力さんの初期の傑作短篇集、『蒼龍』(文春文庫)に収録された「長い串」があります。

そのほか、池波正太郎さんの『鬼平犯科帳(一)』の「血頭の丹兵衛」の話に、島田宿での捕物の様子が描かれています。

 島田宿は、昔から東海道の名駅であるし、大井川をひかえているだけに、宿場も繁盛をきわめている。このようなところに盗賊の隠れ家があるのも妙なものだが、粂八にいわせると、人家が多い盛り場ほど絶妙な隠れ場所だということになるのだ。
 宿場の本通りを大井川へ向ってすすみ、代官橋の手前を北へ切れこんだ道がまがりくねって大井大明神の鳥居前へ達する。
(『鬼平犯科帳(一)』「血頭の丹兵衛」より)

また、江戸時代には幕府の江戸防衛上の目的から架橋は許されておりませんでしたが、明治十二年に木造の橋、蓬莱橋(蓬莱橋)が架けられました。
897.4mの蓬莱橋は、たびたび崩落・流失の被害に遭いながらも、都度修復・復旧され、現在も利用されています。

蓬莱橋が架橋された当時を描いた短篇に、諸田玲子さんの『蓬莱橋にて』がおすすめです。東海道の宿場を舞台に、運命のほころびに翻弄される男女を哀歓こめて描いた短篇集。

島田市を外国人に紹介するなら、こちらもどうぞ。

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『蒼龍』
『鬼平犯科帳(一)』
『蓬莱橋にて』

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