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火盗改役・山岡景之が悪辣な事件に立ち向かう、捕物小説第2弾

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影の火盗犯科帳(二)忍びの覚悟鳴神響一(なるかみきょういち)さんの文庫書き下ろし時代小説、『影の火盗犯科帳(二)忍びの覚悟』がハルキ文庫・時代小説文庫より刊行されました。

師走を迎え、火盗改役・山岡五郎作景之は、家臣で影同心をつとめる忍び「影火盗組」を連れ、浅草寺の歳の市に来ていた。その折、境内奥で大鳥居に逆さ吊りされ、こと切れていた男を目の当たりにする。火盗管轄の事件ではないものの、景之はひどく残酷な手口に胸騒ぎを覚えていた。
そんな中、奥州仙台伊達家の上屋敷で火事が起こり、付け火の疑いがあるという。景之は、「影火盗組」の中でも優秀で信頼を寄せる芥川光之進に、早急に伊達家屋敷に忍び込んで中を探るよう命じたが……。

捕物帖と忍者小説の2つの面白さが楽しめる『七つの送り火』に続く、シリーズの第2弾。本作の主人公、山岡五郎作(後に豊前守)景之は実在の人物(正徳3~明和3年)で、甲賀忍者伴氏の末裔。宝暦六年(1756)霜月に火付盗賊改役に就いています。本作の物語は同年師走から始まります。

主君に忠誠を尽くし、技を駆使して命を賭ける甲賀の末裔たちが、「影火盗組」として、火盗改役の景之を助ける設定が魅力的です。謎に満ちた不思議な死体、奥州の雄藩を巻き込んだ火事騒動、スケールが大きな事件に発展する予感にワクワクします。

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『影の火盗犯科帳(一)七つの送り火』
『影の火盗犯科帳(二)忍びの覚悟』