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「2016年9月の新刊 下」をアップ

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芽吹長屋仕合せ帖 ご縁の糸2016年9月21日から9月30日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2016年9月の新刊 下」を掲載しました。

今回注目しているのは新潮文庫です。気鋭の時代小説家、志川節子(しがわせつこ)さんの『芽吹長屋仕合せ帖 ご縁の糸』が文庫化されて刊行されます。『結び屋おえん 糸を手繰れば』(単行本)を改題したものです。

不貞を疑われて妻の座を追われ、独り住むことになった日本橋の芽吹長屋で、おえんはふとしたことから男女の縁を取り持つことになる。嫁き遅れた一人娘と絵の道をあきらめた男、ひどく毛深い侍と若い娘、老いらくの恋。遠慮のない長屋のつきあいにもなじむ頃、おえんの耳に息子の心配な噂が入ってくる……。

志川さんは、人情市井小説『春はそこまで 風待ち小路の人々』で第148回(2013年)直木三十五賞候補になり注目される書き手の一人です。ほかには、吉原に生きる人たちを情感豊かに描く『手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩』があります。

男女の縁を取り持つことをおえんと長屋の住人たちとの付き合い、様々な男女の恋模様、市井に人々のこまやかな情愛が胸に染み入る連作形式の時代小説を賞味したいと思います。

■Amazon.co.jp
『芽吹長屋仕合せ帖 ご縁の糸』
『春はそこまで 風待ち小路の人々』
『手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩』
→2016年9月の新刊 下