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江戸の小料理屋の主は八州廻り、味と人情に満ちた捕物小説

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包丁人八州廻り倉阪鬼一郎(くらさかきいちろう)さんの文庫書き下ろし時代小説、『包丁人八州廻り』が宝島社文庫より刊行されました。

関八州を取り締まる役人、関東取締出役(通称「八州廻り」)の一人、藤掛右京にはもう一つの顔がある。役目で訪れた土地の食材を仕入れ、江戸で開いた小料理屋「八味」で客に披露する包丁人でもあった。その顔を知るのは、同僚の八州廻り・江坂三十郎と「八味」の料理人・佐吉のみ。そんな右京は次なる廻村先は相州に決まり、現地で荒稼ぎする盗賊の追手風の甚兵衛の捕縛に向かう……。

「小料理のどか屋人情帖」や「若さま包丁人情駒」、「南蛮料理おたね夢料理」、「一本うどん」など、料理と人情に満ちた時代小説が好評な倉阪さんの新シリーズです。

主人公藤掛右京は、八州廻りをつとめるかたわら、小料理屋の料理人もこなします。醤油味の葱ぼうとう、平貝の新旧盛り、椎茸の網焼き……。関八州のうまいものを仕入れて包丁を振るう料理の描写が、関八州の「悪」を裁く物語に興趣を添えます。

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『包丁人八州廻り』
『人生の一椀 小料理のどか屋 人情帖』
『若さま包丁人情駒』
『一本うどん 八丁堀浪人江戸百景』