千野隆司さんの『出世侍(二) 出る杭は打たれ強い』を入手しました。異例の出世をする若者藤吉が活躍する、青春時代小説シリーズの第2作目です。
百姓からあこがれの武士へと出世した藤吉に、小姓として俸禄と姓が与えられた。ある日、奉公先である旗本の永穂家の家宝の膳所焼の茶入れが盗まれる。探索を命じられた藤吉は、上役の辻村覚助から意地の悪い妨害を受け、唯一の手掛かりを失う。追い打ちをかけるように、嫌味な上役・薗枝又次郎が現れ、藤吉は窮地に立たされることに……。
前作の第一巻では、水呑百姓の家に生まれ、村名主の家に奉公にあがっていた藤吉が、運気を引き寄せ、とんとん拍子に出世を重ねて、遂には旗本家の奉公人として武士の身分を手に入れるストーリーが描かれています。若者を主人公にした青春時代小説が得意な作者さんらしい、痛快な物語に仕上がっています。
二巻目の本作では、その出世街道に邪魔者が現れます。藤吉が、持ち前のバイタリティーで。、その新たな難敵、障壁にどのように立ち向かっていくのか、興味が湧きます。
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『出世侍(二) 出る杭は打たれ強い』
『出世侍(一)』