芝村凉也さんの『素浪人半四郎百鬼夜行(六) 孤闘の寂(ことうのせき)』が講談社文庫より刊行されました。榊半四郎、際野聊異斎、捨吉の三人が江戸の怪異を退治するシリーズの第六弾です。
「時代小説SHOW」では、昨年刊行された3巻~5巻のストーリーが独創的で、巻が進むごとに面白さを増幅させていく「素浪人半四郎百鬼夜行」シリーズを、2015年の文庫書き下ろし部門の1位に推しました。
元禄のころ、紀州藩の家臣、田沼意行は、大地震でできた穴を探索して、驚くべき光景に遭遇する。龍穴の謎は大いなる災厄の予兆か。その息子で老中の田沼意次は、策略をめぐらす。聊異斎と捨吉が姿を消し、半四郎は一人、江戸の外れの向島に現れた鬼を追う……。
江戸に現れた鬼と災厄の予兆に、老中田沼意次と松平定信の権力抗争が絡んで、その間で翻弄される素浪人半四郎。期せずして怪異を鎮める力をもった半四郎がどう立ち向かうのか、ますますパワーアップした、ストーリー展開が気になります。
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『素浪人半四郎百鬼夜行(六) 孤闘の寂』