千野隆司(ちのたかし)さんの『入り婿侍商い帖 関宿御用達(二)』(角川文庫)を入手しました。10月25日に刊行された新刊です。
旗本家次男坊の角次郎は縁あって米屋の大黒屋の入り婿になる。関宿藩での藩米横流し事件の解決を助太刀した功により、大黒屋は関宿藩の御用達となった。今年は稲が豊作で、米の価格の下落も予想される中、新米の輸送競争“新米番船”が行われることを知った角次郎は、仕入れた米を売るため、出走を決意する。
「入り婿侍」シリーズの通算5作目で、《関宿御用達》編の第2弾になります。このシリーズは、1巻目から3巻目までKADOKAWAグループの富士見書房・新時代小説文庫から刊行され、4巻目の《関宿御用達》からKADOKAWAの角川文庫にレーベルを移しています。
しかも、『入り婿侍商い帖(二) 水運のゆくえ』からは、水上交通の要所にあった関宿藩とどっぷりと関わりをもつことになり、4作目の『入り婿侍商い帖 関宿御用達』が刊行されたときも既視感がありました。(ネット書店で購入するのを少し躊躇しました。)
武家出身の若者が妻と少しずつ心を重ね、家族一丸となって米屋を繁盛させていく物語。読み味の良さで定評のある、時代小説の名手の文庫書き下ろしシリーズです。入り婿侍・角次郎の次なる活躍を楽しみたいと思います。
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『入り婿侍商い帖 関宿御用達(二)』(角川文庫)
『入り婿侍商い帖 関宿御用達』(角川文庫)
『入り婿侍商い帖(三) 女房の声』(新時代小説文庫)
『入り婿侍商い帖(二) 水運のゆくえ』(新時代小説文庫)
『入り婿侍商い帖(一)』(新時代小説文庫)
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