人気時代小説家の、宇江佐真理さんが、乳がんのため11月7日に死去されました。66歳でした。謹んでご冥福をお祈りします。
宇江佐さんは、「髪結い伊三次捕物余話」シリーズの『幻の声』で、オール讀物新人賞を受賞してデビュー。江戸の町を舞台にした市井・人情小説や捕物帖、松前藩に題材を取った武家小説など、読み味の良い作品を多数発表されてきました。
『深川恋物語』で第21回(1999年)吉川英治文学新人賞受賞、『余寒の雪』で第7回(2001年)中山義秀文学賞受賞しています。直木賞には、『幻の声』(第117回)、『桜花を見た』(第119回)、『紫紺のつばめ』(第121回)、『雷桜』(第123回)、『斬られ権佐』(第127回)、『神田堀八つ下がり』(第129回)と毎年のように候補になりながらも受賞を逃していました。
刊行されたばかり「髪結い伊三次捕物余話」シリーズの最新刊『竈河岸』を読みながら、故人を偲びたいと思います。
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『幻の声 髪結い伊三次捕物余話』(文春文庫)
『紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話』(文春文庫)
『竈河岸 髪結い伊三次捕物余話』(文藝春秋)
『余寒の雪』(文春文庫)
『神田堀八つ下がり 河岸の夕映え』(文春文庫)
『深川恋物語』(集英社文庫)
『斬られ権佐』(集英社文庫)
『雷桜』(角川文庫)