福原俊彦さんの、『書物奉行、江戸を奔る! 新井白石の秘文書』が朝日新聞出版・朝日文庫から刊行されました。江戸城内にある紅葉山文庫を管理する書物奉行に任じられた若き旗本・篠山辰之丞を主人公にした時代小説です。
旗本の篠山辰之丞は、江戸城に所蔵される幕府の機密や重要な記録が書かれた書物の管理を行う書物奉行に任じられた。だが、それは表向きの役目で、剣の腕を買われて田沼意次の密偵として働くことになる。着任早々、辰之丞は何者かが貴重な書物を盗むところを目撃する……。
書物奉行は、江戸城の本丸表の西に位置する紅葉山の麓にある書物蔵、「紅葉山文庫」の管理をする役目です。中には幕府が収集した書物と記録が収められています。辰之丞は、読み物を読んで講釈をするのが道楽という本好きで、書物奉行はあこがれの役目という設定です。
しかも、タイトルに「新井白石の秘文書」という気になるフレーズもあり、辰之丞がどのような活躍ぶりを見せるのか、食指が動く一冊です。
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