植松三十里さんの『志士の峠』を時代小説ブックガイドにアップしました。
勤王を掲げて挙兵し、明治維新の先駆けとなった「天誅組」の激闘を描いた幕末時代長編です。
公家の中山忠光の率いる天誅組は、勤王のための先鋒隊として挙兵しながら、逆に親幕派の公家や薩摩藩などにより朝敵とされてしまいます。そして四方から幕府側各藩の大軍に攻め込まれ、満身創痍の中、勤王の思いが篤い、南朝ゆかりの大和南部の地を逃走していきます。四十日間にわたる濃密な闘いを通して、男たちの信念や友情が活写されています。
(更新日:2015年5月17日、全1177タイトル)⇒「時代小説ブックガイド・目次」)