辻堂魁さんの時代小説、『介錯人別所龍玄始末』が発売になりました。大人気の「風の市兵衛」シリーズの第4作『月夜行』に登場した、凄腕の敵役・別所龍玄を主人公にした連作時代小説です。
別所龍玄は牢屋敷の死罪の首打ち役の生業を継ぐ。周囲からは不浄な「首きり人」と陰口をたたかれていたが、龍玄の腕の冴えを伝え聞いた武家から、切腹の介錯を頼まれるようになる。龍玄のもとに、表に出せない事情を抱えた武家が訪れる……。
妻子を愛し、己のなすべくことを貫き矜持を保つ、若き介錯人の凛とした生き様を描く作品集です。第一話から第三話は、『大江戸「町」物語』シリーズに初出で、第四話の「雨垂れ」は書き下ろし。