志水辰夫さんの『夜去り川』を時代小説ブックガイドにアップしました。
本書の主人公・檜山喜平次は二十七歳の若者。武士としての身分を隠して、渡良瀬川のほとりの村で渡し守をしている。よそ者の彼がなぜ武士としての体裁を捨てて、村民のために尽くす、渡し守をしているのか、物語が進むにしたがって、その謎は明らかになっていく……。
意味深いタイトルと落ち着いたトーンの表紙装画で、時代小説であることを見落としてしまいそうだが、時代小説の面白さのエッセンスが詰まった、読んで悔いなしの作品。
(更新日:2014年3月2日、全1159タイトル)⇒「時代小説ブックガイド・目次」)