『図説 吉原事典』が、学研パブリッシング・学研M文庫より2月12日に発売される。
時代小説でたびたび描かれている江戸・吉原。吉原は江戸最大の観光地で、花魁は高い教養をもった当時最高のセレブリティだったという。幕府公認の遊里であり、男の欲望がうごめき、女のプライドが激突し、一日千両の大金が動いたという文化・流行の発信源であった。
本書は、遊女の境遇や妓楼の構造、吉原で働く人々、吉原の遊び方、遊女の生活と教育、心中と逃亡、客の身分、年中行事など、吉原の仕組みと実態を豊富な図版と史料を交えて詳細に解説している。吉原を舞台にした時代小説を楽しむ際の参考図書となるばかりか、江戸文化や風俗を理解し、楽しむガイドブックとしてもおすすめの一冊。江戸検定対策にも役立ちそう。
著者は、『算学奇人伝』や『えいびあん先生事件控え』『蘭方医長崎浩斎 死人は語る』などの時代小説の作者として活躍し、吉原や江戸の性に関するノンフィクションを多数書かれている永井義男さん。